一季出版株式会社

2024.09.20
2024/9/20 3月家計調査、プレー消費は29歳以下の若者以外低調

総務省統計局がまとめた2024年3月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上の世帯の消費支出は前年同月比で実質1・2%減少(13カ月連続減少、名目1・9%増加=2カ月連続増加)、勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は前年同月比で実質0・1%減少(18カ月連続減少、名目3・0%増加=3カ月連続増加)と家計収入の名目は増えたが実質収入は減少が続き、消費面での実質減少が続いた。

ゴルフ関係消費を二人以上世帯のデータでみると、3月はゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり11回で前年同月比43・8%減、1世帯当たり支出平均は742円で前年同月比41・6%減(2カ月振り減少)となった。一方ゴルフ用具の購入頻度は100世帯当たり1回で前年同月比50・0%減、1世帯当たりの支出平均は163円で前年同月比23・5%の増加(3カ月連続増加)となった。

3月のプレー支出額を年代別にみると、主力の60代が1239円で前年同月比57・7%減(2カ月連続減)、70歳以上が888円で24・5%減(9カ月振り減)と天候不順の影響もあり大幅に減少した一方、最近爆発的な消費額を記録する29歳以下が1011円で295・8%増(3カ月振り増加)とこの年代だけが大幅に増加、その他では50代634円で30・1%減(4カ月連続減)、40代403円で22・2%減(2カ月振り減)、30代104円で48・3%減(3カ月振り減)と落ち込んだ。

ゴルフ用具への支出を年代別にみると、支出額が最も多かったのは29歳以下の316円で2月の爆発的な消費額の1338円には及ばないが、23年1年間が600円であることを考えれば高水準。30代も279円で51・9%増(2カ月振り増)になるなど若い年代や70歳以上が182円で11・5%増、50代268円で1・7%減などはプレー消費が大幅減少した代わりに用具への消費が比較的多かったが、プレー消費で主力の60代は81円で58・5%減と2カ月連続で100円を割る消費額でしかなく低調となっている。
家計調査を見る限り23年は物価高があったもののゴルフ関係消費は活発だったが、再び好調な若者年代を除くと、主力年代のゴルフ関係消費の落ち込みが目立ってきていることが懸念材料となりそうだ。ちなみにゴルフ関係消費で29歳以下が爆発的な消費額を記録するのは収入額が多い層がこの年代に目立っており、それら一部の層が同年代のゴルフ関係消費をリードしていると考えられる。

関連記事:2024/8/17 2月家計調査、若者に驚異的なゴルフ消費が再び現れる

「ゴルフ特信」第7083号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら