一季出版株式会社

2024.10.06
2024/10/6 動態統計確定で、23年度の売上高は1・7%増加に

年度集計を行ったところ、利用者数は前年度を下回ったものの売上高は増加して、コロナ前の2019年度よりもゴルフ場市場規模が拡大した。
発表された確報では、同3月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)の利用者数は68万2822人(速報時68万1734人)で前年同月比8・0%の減少(8・2%減)となり、2カ月連続の減少は変わらなかったが上方修正された。売上高は72億49百万円(72億45百万円)で前年同月比2・3%の減少(2・4%減)となり、2カ月連続の減少(10月2・9%減、11月1・3%増、12月6・2%増、1月2・8%増、2月3・9%減)だった。

これにより、23年度(23年4月~24年3月)は、利用者数が1044万3511人(前年度1057万6216人)となり、前年度比2・1%の減少。売上高は1055億99百万円で前年度比1・7%増となった。利用者数は3年度振りの減少、売上高は3年度連続の増加が確定した。
年の途中などで調査ゴルフ場数が変化することもあり、18ホール換算で23年度実績を集計しなおすと、利用者数は4万9587人で前年度比0・6%減、19年度を100とした指数では107・2で、同省がゴルフ場調査を開始した2000年度以降、指数が高かったのは21年度の110・7だったので、18ホール換算指数では2年度連続の低下となった。一方で売上高は5億01百万円で110・0となり、19年度を100とした指数ではちょうど10・0%増となり、3年度連続の増加となった。2019年度比較での大きな変化は平日の利用料金が21・1%増加、土・日祝日も11・2%増加、食堂・売店(直営)は9・6%増となりコロナ初期の20年度と比べると30ポイント以上も上昇した。一方でキャディフィが15・5%減少し、セルフプレーの利用比率がさらに高まった。

1人当たりの利用額(客単価)も23年度平均は1万円を超える1万111円となり、前年度比で3・8%増、19年度比でも2・7%増加して、コロナ前を上回った。
23年度は比較的天候に恵まれず、5月の新型コロナの5類移行により外出が活発化してゴルフの優位性が薄れたことと、ゴルフ場は原材料の高騰や需要増もあり料金を値上げ改定するところが増えたことから、食堂の売上回復とともに客単価が上昇した。客単価が1万円を回復したのは2012年度の1万27円以来の11年度振り。動態統計資料からわかる客単価で1番高かったのは21世紀初頭の2000年度1万4000円だった。
24年度も23年度同様の傾向が続いていて、今後物価高や人口減少がどう影響していくのかが注目されることになる。

関連記事:2024/9/17 3月動態統計速報、売上高2・4%減で2カ月連続減

ゴルフ特信」第7087号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら