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2024.10.08
2024/10/8 全国の2023年労災事故、労災件数は全国で1割減少

日本ゴルフ場支配人会連合会(八木秀夫会長、東京都台東区)は、2023年(1月1日~12月31日)に東日本及び西日本支配人会加盟クラブ(西日本は一部非加盟クラブ含む)で発生した労働災害の実態を調査し、先ごろ調査結果をまとめた。
同調査は、東日本及び西日本の支配人会が静岡県と新潟県(21年末で退会)を除く全国45都道府県の協力ゴルフ場における、労働災害の程度別、職種別、原因別の件数を毎年まとめている。

23年は、重大事故のうち死亡事故が4件発生した。北海道で2件、兵庫県で1件、高知県で1件発生した。22年の1件に比べ3件増加した。
23年の労災件数をみると、調査に協力した1633クラブ(前年比5クラブ減、0・3%減)で919件にのぼった。前年に比べ110件、10・7%の減少となった。東西に分けると、東日本(791クラブ=前年比2クラブ減)が467件で前年比53件減、10・2%減、西日本(842クラブ=同3クラブ減)が452件で前年比57件減、11・2%減と、東西ともに減少した。
1クラブ当たりの災害件数は全体で0・56件(0・63件)で、前年に比べ0・07件減少した。東西別では、東日本0・59件(0・07件減)、西日本0・54件(0・06件減)となっており、東日本ではキャディ比率の高い東京2・94件、神奈川1・51件、埼玉、千葉の順に災害件数が多い。西日本では宮崎県1・29件、大阪府1・17件の順に多い。

労働災害の内容では、重大事故が「死亡」4件(前年比3件増)、「永久労働不能(障害等級1~3級)」ゼロ件(1件)、「永久一部労働不能(同4~14級)」ゼロ件(ゼロ件)。その他、休業災害は30日以上が148件(9件減)、8日以上415件(50件減)、4~7日82件(30件減)、1~3日270件(23件減)となり、災害件数合計は919件(1029件)で前年から110件、10・7%減少。死亡件数は前年より3件増加したが2008年以降の平均は3・5件だった。死亡以外は東西とも災害件数が減少した。
職種別件数については、「キャディ」は432件(56件減)、「コース管理」は248件(25件減)、「その他各部署」は239件(29件減)で、いずれも減少した。西日本のみで集計している「レストラン」は50件で前年より3件減少した。
原因別件数では、滑り・ふみ外し・転倒転落等に起因する「行動」が611件(57件減)と圧倒的に多く、次いで「その他」125件(7件増)、カート・コース管理機械車輌等に起因する「機械」90件(48件減)、「打球」62件(13件減)と続いた。西日本のみ集計の「通勤」は31件で、前年より1件増えている。

労災状況の都道府県別では、「前年より増加」が13都道府県(21道県)で東京都16件増、大阪府8件増、北海道と福島県が5件増、「前年と変わらず」は6府県(1県)、「前年より減少」が26県(23都府県)で千葉県29件減、神奈川県22件減、埼玉県15件減と東日本が目立った。労災ゼロ件は秋田、岩手の2県(青森、岩手、福島3県)で岩手県は4年連続ゼロ件を更新した。前年ゼロ件だった福島県は5件に増えている。

なお、西日本の「労災適応非従業員」6172人(6401人)の23年労災実態は、労災件数12件(12件)、重大事故は「死亡」、「永久労働不能」、「永久一部労働不能」いずれもゼロ件(ゼロ件)だった。職種別では「キャディ」が3件(5件)、「コース管理」が9件(3件)、「レストラン」がゼロ件(2件)、「その他各部署」がゼロ件(2件)。原因別では「機械」が6件(4件)、「行動」が4件(7件)、「打球」が1件(1件)、「その他各部署」が1件(ゼロ件)、「通勤」がゼロ件(ゼロ件)となっている。

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ゴルフ特信」第7088号より一部抜粋

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