一季出版株式会社

2018.05.21
2018/5/19  閉鎖ゴルフ場の最多は、いわき市と津市の各4コース

「ゴルフ特信」6227号で閉鎖ゴルフ場の状況を特集したが、今回は平成20年以降のゴルフ場閉鎖状況を市町村別でまとめた。
集計したのは過去10年間の閉鎖ゴルフ場(平成20年から今年4月まで閉鎖のゴルフ場、閉鎖後に営業再開したゴルフ場を除く、営業再開の可能性あるゴルフ場も含む)で168コースを集計できた。閉鎖コースの推移(閉鎖年は判明時ではなく今回改めて集計)は、20~22年までは北海道中心に年間3コースずつの閉鎖であったが、23年は東日本大震災があり福島県を中心に19コースへと激増、その後は再生可能エネルギーとしての太陽光発電事業への転用で二桁の閉鎖が続き、26年には閉鎖コース数が32コースとなり全国的に拡大、その後は若干少なくなったが、29年までは20コース以上の閉鎖を数えている。
閉鎖168コースの都道府県別内訳は、ゴルフ場数が全国で一番多かった北海道が22コースで最多。以下、福島県18コース、栃木県14コース、茨城・岡山県12コース、三重県10コースと6道県で二桁を数えている。
 
市町村別では、福島県いわき市と三重県津市が4コースで最多。以下、茨城県日立市・三重県松阪市・京都府京都市が各3コース、北海道の伊達市・月形町・安平町・赤井川村、宮城県の川崎町、福島県の石川町・西郷村、茨城県の常陸大宮市・大子町、栃木県の那須烏山市・大田原市・日光市、群馬県の藤岡市、長野県の川上村、岡山県の美作市・美咲町・和気町、熊本県の阿蘇村の18市町村で各2コースを数えている。
ゴルフ場が閉鎖すると所在市町村にとっては固定資産税やゴルフ場利用税等の税収減ばかりでなく地元物産の売上や雇用面でも響くことになる。もっとも、閉鎖ゴルフ場が太陽光発電に転用された場合には地元市町村は税収増につながる場合がある。2コースが閉鎖した岡山県の美作市は28年度の税収がゴルフ場利用税で約4700万円、入湯税で約4400万円あったが29年度は太陽光発電での固定資産税だけで約1億6800万円の税収があり、さらに別のゴルフ場跡地で整備中の大規模メガソーラーが稼働すると億単位の税収増が見込めると地元紙でも報じている。
※「ゴルフ特信」第6231号より一部抜粋
 

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