2019.05.04
2019/5/4 景気判断3月、暖冬、10連休も現状、先行共に縮小傾向
内閣府が行っている『景気ウォッチャー調査』の平成31年3月調査がこのほど公表された。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は、6地域(2月6地域)の計8人(8人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟1人(3人)、〝変わらない〟5人(3人)、〝やや悪くなっている〟1人(2人)、〝悪くなっている〟1人(0人)との結果になった。
独自にDI値を算出すると3月は43・8で、前月の53・1に比べ9・3ポイント(以下、P)下落した。
3月は、「天候に恵まれクローズもなく推移している」(北関東地域、総務担当)、「前年末から天候にも恵まれ」(東海地域、支配人)とし、入場者や売上が前年より上回っているものの、いざ現状判断となると両地域とも〝変わらない〟との回答。一方、天候は良かったものの「来場者数が落ち込み、予約の埋まりが鈍くなっている」(南関東地域、従業員)として〝やや悪くなっている〟と判断したところもある。ゴルフをプレーするには良い日が続いても、景気後退の報道(九州地域、従業員)やゴルファーの高齢化(甲信越地域、経営者)が立ちはだかり、慎重な景気判断にならざるをえないようだ。
『先行き判断』は6地域(2月6地域)の計8人(8人)が回答。それによると〝良くなる〟0人(0人)、〝やや良くなる〟1人(3人)、〝変わらない〟5人(3人)、〝やや悪くなる〟1人(2人)、〝悪くなる〟1人(0人)だった。
この結果、先行きのDI値は43・8となり、前月の53・1から9・3ポイントダウンし、現状判断と同様となった。
今年は5月に「令和」と改元、また4月終わりから5月初めにかけて10連休を控えている。連休中のプレー予約に期待がかかるところだが、「帰省や海外旅行など家族と余暇を過ごす客が多く、予約が埋まっていない」(南関東地域、従業員)、「5月は長い連休をいかに埋めるかが課題」(東海地域、支配人)、「予約数が例年どおりで変化はなく、ゴールデンウイーク10連休中も変わりなく予約が入っている」(中国地域、営業担当)と、ゴルフ場にとって大型連休が追い風になっているわけではない雰囲気だ。休日になればゴルファーがゴルフ場に多く足を運んだのはかつての話で、今では可処分所得が減りライフスタイルも変化しており、ゴルフ場側から積極的に集客しないと入場者数を確保できない現状が、先行き判断から読み取れる。
ちなみに、業種全般の3月のDI値(原数値)をみると、現状判断DIが前月差プラスマイナスゼロの46・7、先行き判断DIが前月差2・0Pマイナスの47・9という結果だった。