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2019.11.13
2019/11/13 12Hの高崎市民ゴルフ場(群馬)来年9月末で閉鎖へ

平成9年10月にオープンした市営パブリックの高崎市民ゴルフ場(12ホール、群馬県高崎市)が、来年9月末で閉鎖される方向にあることがわかった。
地元新聞の報道で跡地に市内最大規模の総合運動公園「高崎市民スポーツパーク(仮称)」を整備する方針が明らかになったもの。報道によれば工期は2021~26年度で、完成施設から順次オープンする。近年のゴルフ人口の減少と健康志向の高まりを受け、市は時代の変化に対応した施設への転換を図るとしている。

現段階では烏川河川敷の敷地面積41・6ヘクタールに高齢者、一般、子どもの3つのエリアに分けて整備する構想。高齢者ゾーンには国内最大級となる8ホール14コースのグラウンドゴルフ場や、9ホール4コースのパークゴルフ場、ゲートボール場8面を造る。一般ゾーンには野球場とソフトボール場各2面、サッカー・ラグビー場6面、3人制を含むバスケットボールコート8面、県内初のビーチバレーコート2面を整備。400メートルトラックと1周5キロのランニングコースも設ける。子どもゾーンには滑り台などの遊具や保護者も休憩できるテーブルとイスを設置する。
更衣室、シャワー室、レストランが入っている現在のクラブハウスはそのまま利用。トイレを随所に設けるほか、約1600台分の駐車場を確保すると具体的だ。

同市民ゴルフ場は現在、台風19号の影響で冠水クローズ中で「水は引いたが泥が腰くらいたまっている箇所がある。今月一杯はクローズし、来月は状況次第となりそうだ」と話し、来年9月一杯での営業終了は8月に聞いたという。
市公園緑地課では「新聞に出た方向に進んではいるが、議会で決定したわけではなく構想段階。施設運営は指定管理者制度となっていることから利用者数などの詳しい話はできないが10年前より利用者が減少傾向にあるのは確か」と話している。

高崎市民G場は、市を中心に金融機関等が出資した第三セクターの高崎リバーパーク㈱の経営で平成9年10月にオープン。ゴルフ場は平成14年3月末に入場者減や赤字を理由に市が引き継ぎ、三セクを解散、市民には割引料金を適用するなどして運営してきた。
ところで、高崎市は新幹線や高速道路でも長野や新潟方面への分岐点にあり、古くから交通の要衝として発展してきた。ゴルフ場も多く合併でさらにゴルフ場数も増えたが、平成28年3月末に河川敷の高崎CC(9Hのショート、昭和39年開場)が利用者減等で閉鎖して以来、本格ゴルフ場のJGMロイヤルオークGCが28年12月末に閉鎖、そして今年はサンコー72CCが18H閉鎖で12月16日から36Hに、さらに高崎KGCCが今年12月31日の閉鎖を決めており、今回の高崎市民G場の閉鎖方針でここ数年で本格ゴルフ場が66ホール分減少することになる。来年10月以降はサンコー72CC含め6コース、153ホール(18ホール換算8・5コース)となる可能性がある。

北関東の中核市で起こっている相次ぐゴルフ場縮小は、時代の転換点が到来したのか、見極める必要がありそうだ。

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※「ゴルフ特信」第6431号より一部抜粋

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