一季出版株式会社

2020.03.10
2020/3/10 2018年度練習場利用者数、気象要因で再び減少

ゴルフ練習場業界の専門紙「月刊ゴルフレインジ」(東京都渋谷区)を発行するケージーアール出版の関係会社である㈱ゴルフ経営研究所は、2018年度(18年4月1日~19年3月31日)の「全国ゴルフ練習場の施設数と利用状況」の合同調査結果を、「月刊ゴルフレインジ」2月号(1月25日発行)で発表した。
それによると延べ利用者数は気象条件が影響し、前年から再び減少に転じたが、施設数の減少が目立ち1施設当たりの利用者数は5年連続で増加したという。

18年度の延べ利用者数は8644万8千人で、前年度比110万4千人減(前年度7万4千人増)、率で1・3%減(0・1%増)と再び減少に転じた。利用者数ピーク時の1991年度1億5329万8千人と比較すると6685万人減、率にして43・6%の減少となっている。
18年度の施設数は3082施設で、前年度比44施設減、率では1・4%減(前年度0・9%減)となっている。新設が48施設(32施設)と増加し、閉鎖は92施設(61施設)で差し引き44施設(29施設)の減少だった。施設数はピーク時の1992年度の5420施設と比較すると2338施設減、率では43・1%減となった。これで施設数は1993年度から26年連続の減少となった。
18年度の1施設当たりの利用者数は2万8049人で、前年度比42人増、率では0・2%増となった。5年連続の増加で、利用者数の減少以上に施設数が減少したため1施設当たりの利用者数増加が続いている。

施設数を都道府県別にみると、増加したのは14施設増(8施設増)の東京、1施設増の宮城・秋田・大阪・広島の1都4県だけで、増減なしが16府県あった。減少は6施設減(7施設減)、3・6%減(4・2%減)の北海道を筆頭に、愛媛5施設減、岐阜・愛知4施設減など26道府県でマイナス。増減率では増加が5・5%増の東京、3・8%増の秋田、2・2%増の宮城の順、減少は13・1%減の愛媛、12・5%減の沖縄、10・0%減の石川などとなった。
 延べ利用者数を都道府県別にみると、増加したのは73万3千人増で6・2%増の東京(利用者数は計1253万6千人)や施設が1施設ずつ増えた宮城や秋田、大阪、広島がプラスで、増加したのは計10都府県であった。一方、愛媛15・3%減、佐賀10・8%減、沖縄10・7%減、徳島10・2%減、石川9・9%減など施設減の目立った地域で利用者数の減少も目立った。
1施設当たりでの利用者数最多は大型施設の多い大阪府の6万2372人、2位は東京都の4万6953人、3位は奈良県の4万5787人、4位は4万4709人の神奈川県で2~4位は僅差となっている。
月刊ゴルフレインジの報告によると、18年度は6月の大阪地震、7月の西日本豪雨、9月の北海道地震、それに台風もあり、休業日が増加したという。施設数は企業系大型施設の跡地転用が目立ち、また都心部ではインドアの新設が活発だった。以前の太陽光発電基地用への転用は減ったという。

なお、19年度(19年4月1日~20年3月31日)は練習場の鉄塔が倒壊するほどの台風があったものの上半期は2~3%増で推移するなど持ち直しているが、苦戦している状況には変わりないなどと報告している。

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※「ゴルフ特信」第6472号より一部抜粋

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