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2020.05.07
2020/5/7 新型コロナウイルス欧米で拡大、イベント自粛広がる

3月17日に安倍首相がG7首脳テレビ会議後の会見で「東京五輪完全開催に支持を得られた」と話し、またIOC(国際オリンピック委員会)も同日「予定どおり開催に向け準備を進める」と発表した。しかし、新型コロナウイルスが欧米にも広まり、WHO(世界保健機関)による3月11日の「パンデミック宣言」以降、欧米で出入国制限やイベント延期、中止発表が相次いでおり、日本での自粛要請以上のイベント自粛が広まっている。
米PGAツアーは、コロナウイルスパンデミックに関連する現状の健康危機を回避する目的で、3月12日にバレロテキサスオープン(3月30日~4月5日)までの4週間、ツアー全ての試合の中止または延期を発表。オーガスタナショナルGCもマスターズトーナメント(4月6~12日)の延期を発表した。同ツアーではアメリカ疾病予防管理センター(CDC)、WHO、そして大統領政府からの直近の推奨を踏まえ、3月17日に追加でAT&Tバイロンネルソン(5月4~10日)まで4試合の追加中止も発表。さらに「全米プロゴルフ選手権(5月14~17日)」の延期も決めた。

6月8日~14日の週に千葉県成田市で開催予定であったPGAツアーチャンピオンズのMastercard Japan Championshipは、今年は行わず来年に繰り越しとなった。
CDCは15日に全米で今後8週間にわたり、50人以上が参加する大規模なイベントの開催を中止か延期するよう勧告しており、米のメジャースポーツも中止や延期の発表が相次いでいた。CNNの発表では米国内の感染者数は15日で3300人を超え、死者は65人にのぼっているという。
世界的なスポーツイベントでは6月から開催される予定だったサッカーの欧州選手権が来年に延期、同じく6月から始まる予定だった南米のコパ・アメリカも1年延期を決めた。

安倍首相はこうした中で、7月中旬から予定されている東京五輪の開催を3月17日に表明したものだ。安倍首相が要請した3月20日ころまでのイベント自粛については19日にも新たな表明が予定、大型景気対策も準備しているという。休校していた学校の生徒や在宅期間を終えた企業関係者が出勤して都内の電車も混んできており、次の政府の表明が注目される。
ゴルフ界では国内女子第1戦のダイキンオーキッドから第5戦のヤマハレディースオープン葛城(4月2~5日)までの開催中止が発表されている。男子についてはJGTOが3月13日開催の社員総会の日程を3月25日に変更した以外はツアー日程変更の発表はない。
3月15日までの営業休止を発表していた都営の若洲GLでは、〝東京都新型コロナウイルス感染症対策会議において示された方針に基づき、集団感染を回避する観点から、3月31日までの期間を対象にゴルフ場(練習場含む)の営業を休止します〟と延長した。

都内のゴルフ練習場では、ロッテ葛西ゴルフが3月15日までの予定を「当面の間」に休業を延長している。東京メトログループが運営するメトログリーン東陽町は3月15日までの予定を3月22日まで営業休止を延長した。
他の民間施設ではゴルフ場、ゴルフ練習場とも大半が営業しており、ゴルフ場は大口コンペがなくなりつつも個人需要が旺盛で、ゴルフ練習場も大手施設の一時休業や屋外スポーツということで来場者数が増加しているところも少なくないという。
自主的な非常事態宣言を行った北海道では、道知事が3週間連続で週末の外出自粛を要請するという。北海道の調べで3月の道内宿泊客数は66%減少する見込みとの報道もあるが、今のところ道内の感染者数拡大が弱まってきていることから、新型コロナ感染の勢いが弱まり、全国的な自粛要請回避につながるのか、注目したいところだ。

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※「ゴルフ特信」第6490号より一部抜粋

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