2020.08.21
2020/8/21 アコーディア・ゴルフ、AGTの88コースを取得と
㈱アコーディア・ゴルフ(田代祐子社長、以下=アコーディアと略、東京都品川区)は6月29日に、シンガポール証券取引所において上場するアコーディア・ゴルフ・トラスト(AGT)が有する88ゴルフ場を618億円で取得する計画と発表した。
信託管理者のトラスティー・マネジャーからの開示では、アコーディアはAGTのスポンサーであり、ユニットホルダーでもあり、本件取得の一環として取得の完了時に、88のゴルフ場を保有するアコーディア・ゴルフ・アセット合同会社(SPC)の持ち分すべてを取得し、その債務も承継する。
田代社長は「AGTの独立委員会により当社の提案が選定されました。当社の提案は、現在の厳しい経済環境において、AGTの修正純資産額587億87百万円を5・1%上回り、投資家の皆さまにとって、価値のある条件を提示していると考えております」とコメントを公表している。
また本件取得の背景として、相対的に低い取引高と純資産価値よりも割安な取引が続いていること、シンガポール証券取引所におけるAGTの取引高量はこれまでわずかだったという。AGTはこれまで複数回、ゴルフ場取得を検討してきたが分配金を向上させるような条件の買収資金が調達できず、その結果として分配金を引き上げることができなかったという。
今回の取得でアコーディアがAGTに支払う取得対価は618億円で、1ユニット当たりでは過去の取引最高値より16・1%のプレミアムの付いた価格としている。またAGTが保有する匿名組合出資持分よりも高いという。ちなみにAGT独立委員会のゴルフ場の評価額は今年5月31日時点で1363億64百万円としており、昨年末の鑑定価額の1418億06百万円を下回るとしている。
今回の取得はトラスティー・マネジャーが今後招集するAGTの臨時総会でユニットホルダーからの承認を2020年9月14日又はAGTとアコーディアが合意する他の日付までに取得する必要があるとしている。
なお、アコーディアは6月29日現在、発行済ユニット総数の28・85%、トラスティー・マネジャーのユニットの49%を保有している。アコーディアは、本件取得に関する議決権行使を本臨時総会において棄権する予定という。
なお、アコーディア広報ではゴルフ場の運営は従来通りで変更ないとしている。