2020.12.21
2020/12/21 8月動態統計、利用者数はゴルフ場・練習場とも2桁増
各地区のゴルフ場入場者数や各種データで好調だった今年8月の「特定サービス産業動態統計」速報が経済産業省から発表された。
まずゴルフ場を確認すると、8月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)利用者数は91万9089人で前年同月の83万2656人と比べて10・4%の増加、売上高は78億37百万円で前年同月の77億94百万円と比べて0・6%の微増となり、利用者数、売上高とも今年2月以来の6カ月振りの増加となった。
利用者数、売上高は新型コロナウイルス拡大の影響により、3月に10・1%減、16・9%減、全国に緊急事態宣言が発令された4月は37・7%減、49・1%減、5月も30・8%減、46・0%減、6月は19・6%減、34・1%減、7月は9・2%減、19・6%減と売上高の戻りは遅いが、利用者数は着実に回復していた。1~8月累計では利用者数が13・4%減、売上高は23・3%減まで回復してきている。
8月の動態統計調査を詳しくみると内訳は、利用料金収入が平日で2・9%増、土・日祝日で0・9%増となった。その他売上高では食堂・売店(直営)が3・8%減(7月は25・1%減)、キャディフィ0・6%減(19・9%%減)とコロナ拡大期に増えていたスループレーやセルフ営業が少なくなり、ほぼ元の運営スタイルに戻りつつある。
利用者数は平日で会員21・0%増(3・2%減)、非会員9・0%増(14・7%減)、土・日祝日は会員21・3%増(12・5%増)、非会員1・6%増(9・5%減)となり、会員のアクティブ化による回数増加が利用者数を押し上げたことがわかる。
8月の18ホール換算は、前年同月と営業ホール数が同じで、利用者数10・4%増(9・2%減)、売上高0・6%増(19・6%減)。客単価(1人当たり利用額)は8527円(8508円)となり、前年同月比は8・9%減であったが、7月より19円上昇した。1日当たりの利用者数は118・7人で前年同月比8・9%増となった。
また、8月のゴルフ練習場は、売上高が前年同月比10・6%増(5・5%増)、利用者数は土・日祝日で15・0%増(14・1%増)で、トータルでも12・0%増(9・1%増)と大幅プラスを記録した。これで売上高・利用者数とも2カ月連続の増加となった。
8月の対個人サービス業では、結婚式場70・9%減(85・5%減)、遊園地・テーマパークが67・8%減(66・3%減)、パチンコホール21・7%減(21・2%減)となっており、調査10業種の対個人サービスでプラスはゴルフ練習場とゴルフ場の2業種だけだった。
ゴルフ場も利用者数は多かったが、売上高はさほど伸びておらず、様々なプラス要因が重なった8月でも大きく伸びなかったことで練習場ほどの特需効果は発生しなかったようだ。