2021.02.04
2021/2/4 景気ウォッチャー11月、新型コロナ第3波で判断乖離
内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和2年11月調査が、8日に公表された。ゴルフ場は、先月の景気判断が現状、先行きともに標準の50を大きく超えたが、11月は現状と先行きに乖離がみられた。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は6地域(10月6地域)計8人(9人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(1人)、〝やや良くなっている〟は7人(5人)、〝変わらない〟は0人(2人)、〝やや悪くなっている〟は0人(0人)、〝悪くなっている〟は1人(1人)という結果だった。独自にDIを算出すると11月は65・6となり、前月の63・9から1・7ポイント(以下、P)上昇した。今年8月以降4カ月連続の上昇を記録している。
11月は、天候に恵まれ来場者も好調だったことから、南関東地域の従業員の〝悪くなっている〟を除き〝やや良くなっている〟との判断だった。〝やや良くなっている〟と判断した理由をみると「企業等が主催する大口コンペはまだ復活しないが、個人客は戻っている」(北関東地域、総務担当)、「例年に近い来場者がある。土日は2~3組の小さなコンペが多くなってきている」(甲信越地域、経営者)、「本来は旅行などに向けられる支出が、ゴルフに集まっているようである。若い世代の参加率も上がっている」(同、同)、「引き続きGoToキャンペーンの県外からの来場が増えている」(九州地域、従業員)などとなっており、来場者動向としては新型コロナ以前に回復している状況のようだ。
一方、『先行き判断』は6地域(10月6地域)計9人(10人)が回答した。〝良くなる〟は0人(2人)、〝やや良くなる〟は0人(4人)、〝変わらない〟は1人(2人)、〝やや悪くなる〟は6人(0人)、〝悪くなる〟は2人(2人)。この結果、先行きDIは22・2で前月の60・0より37・8Pもの大幅下落となっている。
11月に入って新型コロナウイルス感染の第3波が到来し、連日医療逼迫やクラスター発生が報道されている状況が景気の先行き判断に大きく影響している。「1月は入場者の予約も順調に入っており、このまま良い方向でいくと考える」(東海地域、支配人、変わらない)とする見方もあるが、ほとんどが「小さなコンペ等であっても行われるか不安である」(甲信越地域、経営者、やや悪くなる)、「今後、景気は県独自の自粛や緊急事態宣言などに左右される」(中国地域、営業担当、やや悪くなる)、「新型コロナウイルス感染拡大第3波の影響は、不可避と考える」(甲信越地域、経営者、やや悪くなる)など新型コロナウイルス感染拡大に不安感を募らせている。
なお、業種全般の11月のDI(原数値)は、現状判断が46・1で前月比7・5Pの下落、先行き判断が36・1で前月比12・3Pの下落となっている。