2021.02.10
2021/2/10 令和3年度与党税制改正大綱、利用税問題は〝スルー〟
自民党と公明党の与党は12月10日に「令和3年度与党税制改正大綱」を発表した。
「1.ウィズコロナ・ポストコロナの経済再生」、「2. デジタル社会の実現」、「3.グリーン社会の実現」、「4.中小企業の支援、地方創生」、「5.経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し」、「6.経済のデジタル化への国際課税上の対応」、「7.円滑・適正な納税のための環境整備」の7本の柱からなる大綱を取りまとめた。
新型コロナウイルス感染症の影響で経済が落ち込む中、厳しい経営環境を下支えするための、研究開発投資に対する税額控除の上限引き上げや繰越欠損金制度の拡充、雇用を守り、賃上げを行う中小企業を対象にした所得拡大促進税制の延長等を盛り込んだという。
また個人所得課税は住宅ローン減税の延長。固定資産税はコロナ禍前の地価上昇に対応し、令和3年度に限って固定資産税の上昇分を令和2年度水準に据え置くなどの措置を盛り込んだ。
「デジタル化」、「グリーン化」の与党方針に沿った新たな税制も創設し、幅広い改正を含んだという。
例年、ゴルフ界ではゴルフ場利用税の撤廃や見直しが与党税調にどう反映されるか注目されていたが、ゴルフ界と文科省(スポーツ庁)が「ゴルフ場利用税のあり方の見直し」を要望しただけで具体的な条件〝ボールが投げられなかった〟こともあり、与党税調では「ゴルフ場利用税」の文言はなく、スルーされた。
ゴルフ団体は、コロナの影響で税収落ち込みが予想される地方自治体の財政を考慮した面もあった。
もっとも総務省は15日、その地方自治体が減収分を穴埋めする「減収補填債」の対象を今年度にかぎり、拡充することを決めた。対象は現在、法人事業税などに限られるが、地方消費税や軽油引取税、不動産取得税、道府県たばこ税・市町村たばこ税、ゴルフ場利用税など7税目が追加される。