2021.02.17
2021/2/17 ゴルフ界はコロナ禍でのゴルフ人気維持、拡大がカギに
ゴルフはコロナ禍で一躍人気のあるスポーツとしての地位を確立しつつある。
ゴルフ練習場に至っては〝特需〟と言われる状況にあることが経産省の動態統計や統計局の家計調査で分かってきた。特に、これまでゴルフ界が待望していた若者、女性に人気が出てきて、今後はコロナが収束に向かうのだとしたらゴルフ人気の維持、拡大が業界浮沈のカギとなる。
人々の健康志向や女子プロの人気から考えると、すぐに人気が下降する可能性は少ないが、ゴルフの振興で課題となっているお金、時間がかかる、上達しにくい、古くからの伝統がともすればネックとなりかねない。
逆にスマホや5G、仮想空間といったデジタルの世界で広まれば、魅力的なスポーツ、レジャーとしての開拓もできよう。ワーケーションや観光、ツーリズムのからみで、ゴルフが地域起こしになれば、地方の活性化にもつながる。
千葉県でプライベートコースになるだろうと言われる豪華クラブハウスのゴルフ場が造られていることが話題となったが、グランピングなど高額消費も閉塞的なコロナ禍で伸びており、ゴルフは高額消費のスポーツの1つでもある。
野村総合研究所によると国内世帯の純金融資産保有額1億円以上5億円未満の「富裕層」が124万世帯、5億円以上の「超富裕層」が8・7万世帯あると推計しており、これら富裕層はゴルフの参加率がかなり高いだけに、かつてのバブルの再来とはいかないまでも富裕層向けゴルフ場は育っていくかもしれない。
もっとも、ゴルフ界としては将来的なゴルフ場利用税廃止を目指した地方の活性化や廃プラ削減など環境問題にも取り組んでいるので、脱炭素、デジタルに向かう産業界との協働化が増える可能性がある。いずれにしても、コロナ禍でかつてない〝底〟を経験しただけに、リモートやデジタルを駆使したコロナ対策とともに消費を刺激する取り組みを行いたいところだ。
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