2021.04.07
2021/4/7 練習場2020年動態統計、利用者数は2・2%増加
経済産業省は「特定サービス産業動態統計」でゴルフ練習場(対象は経済産業局所在の8都道府県)の令和2年12月と2020年の確報を発表した。
12月は利用者数が162万5481人で前年同月比10・9%増、売上高は24億61百万円で前年同月比10・5%増となった。20年は、これで利用者数、売上高とも前年同月を上回ったのが8カ月目。しかも、10月からの3カ月間は連続2桁増加だった。20年年間の利用者数は1993万7270人で前年比2・2%増、売上高は288億34百万円で前年比0・9%減となった。利用者数のうち土・日祝日は前年比2・1%減で、平日はより前年を上回った。
20年は1月に利用者数6・8%増、売上高4・9%増と、19年12月の4・7%増、5・2%増や、年間プラスの勢いを引き継いだ。2月は新型コロナウイルス感染症の感染拡大が始まったが、12・6%増、14・0%増とゴルフ場同様、2桁増を記録。しかし、3月になるとコロナ感染拡大の影響で外出自粛が要請され0・3%減、5・4%減と影響、4月は非常事態宣言の発令で26・3%減、34・1%減と大きく落ち込んだ。5月も17・5%減、25・1%減と落ち込んだが県をまたぐ移動等が解除されていくとともに3密を避けられ、近距離の移動で済むゴルフ練習場の回復が早かった。6月に2・9%減、7・7%減まで回復、7月に9・1%増、5・5%増、8月12・5%増、11・4%増と大きく増加すると9月は6・2%増、1・6%増にとどまった以外は利用者数、売上高とも2桁増の〝特需〟が続いて、見違えた結果となった。
練習場は2010年から利用者数、売上高とも前年割れが続き、利用者数は17年に0・6%増を挟んだが18年は3・4%減と再び落ち込んだ。19年は2・1%増と回復したため20年で2年連続の増加、売上高は19年に1・6%増で10年振りプラスとなったが、再びマイナスに転落した。
20年下半期にゴルフ練習場が大きく回復したのは、コロナ禍の特需が押し上げたことは間違いない。動態統計調査の対個人サービス10業種で、ゴルフ練習場は売上高の年間落込みが0・9%減と一番少なかった。
なお、稼働打席数は調査結果が残る2003年以降、18年連続の減少だが打席数当たり利用者数は4・2%増と、連続増加となり、改善方向が明確になっている。