2021.04.19
2021/4/19 西武HD、特損計上及び通期連結業績予想を下方修正
㈱西武ホールディングス(後藤高志社長)は2月25日、2021年3月期において特別損失(減損損失)を計上する見込みとし、同日開催の取締役会において昨年9月24日公表の通期連結業績予想(2020年4月1日~2021年3月31日)を下方修正すると発表した。
修正された通期連結業績予想は、営業収益3340億円(前回公表3320億円)、営業損失580億円(560億円)、償却前営業損失40億円(0円)、経常損失680億円(640億円)となり、親会社株主に帰属する当期純損失は800億円(630億円)にのぼるとした。
同社によると、特別損失計上は連結子会社が保有する一部の固定資産(近江鉄道㈱の鉄道事業、海外ホテル業、伊豆箱根事業、国内のゴルフ場業・ホテル業(リゾート)ほか)について、将来の回収可能性を検討した結果、第4四半期連結会計期間に180億円程度の特別損失を追加計上する見込みとなったとしている。この特損計上見込みと最近の業績の動向等も踏まえ、下方修正となったもの。
営業収益をセグメント別でみると、前回公表に比べ収益減少となったのが都市交通・沿線事業(7億円減)とホテル・レジャー事業(60億円減)の2事業。
ホテル・レジャー事業は、政府のGoToキャンペーン事業が後押しとなり回復傾向にあったものの、新型コロナウイルスの感染再拡大やそれに伴うGoToキャンペーン事業の一時停止、緊急事態宣言再発出による外出自粛が大きく影響した。また、需要動向に応じた営業形態見直し等で固定費削減に加え、海外子会社が運営するホテルの休業期間中の固定費を特別損失へ振替計上したことなどで、営業損失や償却前営業損失が拡大する見通しとしている。