2021.08.25
2021/8/25 ㈱太平洋クラブ、レストラン会社のひらまつと業務提携
マルハングループの㈱太平洋クラブ(韓俊代表取締役、東京都千代田区)は7月16日、東証一部上場でレストラン運営の㈱ひらまつ(遠藤久代表取締役兼CEO、東京都渋谷区恵比寿)の第三者割当による普通株式の取得決定と、資本業務提携に係る契約の締結を発表した。
㈱太平洋クラブは、〝人生にヨロコビを〟を経営理念に掲げ、「世界レベルのエンターテイメント企業」を目指し事業の多角化を進めているマルハングループのゴルフ事業を担う会社と紹介。日本を代表する「御殿場コース」をはじめとした全19コースと、オリジナルホテルブランドの「Villa The Club(ヴィラ ザ クラブ)」を展開するなど多角的な視点での経営を目指し、特に高級飲食事業運営に高い関心を持ってきた。今年に入り、東京銀座に会員制レストラン「Taiheiyo Club GINZA」をオープンしていた。
一方、ひらまつは「レストランひらまつ」をはじめフランス、イタリア、日本料理などのレストラン事業、ホテル事業など高級飲食事業を展開する。両社は共に富裕層をターゲット顧客としており、これまで培った相互のノウハウを融合することで、さらにクオリティの高い料理とサービスを構築することができると考え、今回の資本業務提携に至ったとしている。
太平洋クラブのゴルフコース内のレストラン運営にひらまつが持つノウハウを注入するなど、シナジーを発揮するコラボレーション施策を行い顧客・会員の体験価値を高め、各ゴルフコースのバリューアップを目指すという。
なお、㈱ひらまつは、国内投資ファンドのアドバンテッジアドバイザーズ㈱と業務提携を行いホテル事業拡大等の資金調達を行ってきたが、事業環境やコロナ禍もあって業績が悪化し、財政基盤の強化と財務体質の改善が急務だったようで、今回パートナーをマルハングループ(募集後の比率は47・5%の筆頭株主に)に交代することになる。
マルハングループの投資額は第三者割当の普通株で46億円(8月30日付予定)、新株予約権で31億51百万円の計約77億円に及ぶ。割当予定先は投資・株式保有目的に新たに設立した㈱マルハン太平洋クラブインベストメント(株主は韓裕氏と韓俊氏で二人代表制)が大半で、㈱太平洋クラブは一部(募集後持株比率0・61%)を担うことになる。
ちなみに、発表資料によると、パチンコホール運営最大手の㈱マルハン(東京都千代田区、登記=京都市)の2021年3月期グループ連結売上高は1兆1055億円、経常利益は166億円にのぼるという。㈱ひらまつで開示された㈱太平洋クラブの同期売上高は146億12百万円、経常利益は17億71百万円の増収増益で、総資産349億89百万円、純資産91億60百万円となっている。