2021.10.14
2021/10/14 景気ウォッチャー8月、現状DIが再び大幅下落に
内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和3年8月調査が8日に公表された。
同調査によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』に回答したゴルフ関係者は5地域(7月5地域)計7人(6人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は0人(0人)、〝変わらない〟は0人(3人)、〝やや悪くなっている〟は3人(1人)、〝悪くなっている〟は4人(1人)という結果だった。独自にDIを算出すると8月は10・7となり、前月の41・7に比べ31・0ポイント(以下、P)の大幅下落となっている。
8月は東京オリンピック・パラリンピック一色だったが、判断理由の追加説明及び具体的状況説明に〝オリンピック〟に関して言及したウォッチャーは南関東地域の経理担当だけ。もっとも、そのウォッチャーもオリンピックゴルフ競技での日本人選手の活躍でゴルフのプレー意識が旺盛になり、ゴルファーの裾野が拡大する効果がみられるとしながらも「猛暑と天候不順もあって、直ちに来場者数の拡大などの効果が具現化しているわけではない」とし、4回目の緊急事態宣言発出以降、新型コロナ感染を警戒する高齢層のプレー自粛の動きが一層顕著になっているとして、現状を〝やや悪くなっている〟と判断している。その他の地域でも、「8月のお盆期間中の集中的な大雨により、元気になりかけたゴルフ場予約にもキャンセルが相次いでいる」(甲信越地域、経営者、悪くなっている)、「新型コロナウイルスの感染者数が全国的に増加していることやお盆を中心に天候不順が続いたことから、キャンセルが増加している」(中国地域、営業担当、悪くなっている)など、新型コロナ感染拡大や悪天候といったマイナス要因によって予約やコンペのキャンセルが増え、来場者数が落ち込んでおり、〝やや悪くなっている〟か〝悪くなっている〟の厳しい判断に集中している。
一方、『先行き判断』は5地域(7月5地域)計8名(7名)が回答。〝良くなる〟は0人(0人)、〝やや良くなる〟は3人(2人)、〝変わらない〟は1人(2人)、〝やや悪くなる〟2人(1人)、〝悪くなる〟は2人(2人)。これにより、先行きDIは前月の39・3から1・3P上昇している。
東海地域の支配人は「10月になると入場者の予約は順調で、前年同日比ではかなり多くの予約が入っている」として〝やや良くなる〟と判断、九州地域の従業員は「成人のほとんどがワクチン接種を完了すれば、コロナ前の状況に少し近づき、来場者も増加傾向になるのではないか」(やや良くなる)という見方だ。その他の地域ではやや厳し目な判断をしており、新型コロナの治療薬、特効薬の開発を待望する声もあった。
なお、業種全般の8月DI(原数値)は現状が34・3で13・4P下落、先行きが41・7で5・4P下落。