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2022.01.27
2022/1/27 11月家計調査、プレー・用具支出とも減で黄信号灯る

総務省統計局がまとめた2021年11月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月比1・8%増加(実質1・1%増)だったが、消費支出は0・6%減少(実質1・3%減)と8月から落込みが続いている。
ゴルフ関係でみると、二人以上世帯の11月の消費支出は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり12回で回数は前年同月から2回減少、1世帯当たり支出平均は747円で172円、率にして18・7%の減少となった。また11月のゴルフ用具の購入頻度では、100世帯当たり1回で前年同月と同、1世帯当たりの支出平均は82円で38円、率にして31・7%の大幅減となった。

11月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が22回(前年同月は23回)で最多となり、次いで70歳以上13回(18回)、50代10回(9回)、40代6回(5回)と50代のみ増加、70歳以上は5回、27・8%の大幅減となった。30代4回(5回)、29歳以下0回(3回)と若者の減少も目立った。
11月のプレー料金支出額では60代が1305円(21・5%減)で前年同月より大幅に落ち込むも相変わらず強く、次は70歳以上808円(25・6%減)、50代713円(54・3%増)、40代390円(21・8%減)、30代238円(44・4%減)となり、29歳以下は15円(93・2%減)と大幅に落ち込んだ。増えたのは50代のみだった。

1~11月を単純集計した前年同期との比較では平均がプレー料金の頻度で4・4%の増加、支出金額で2・2%の増加となった。世代別では29歳以下がプレー費用支出で149・2%増と好調で、コロナ禍前の19年同期と比べると506・7%増と依然大幅増加となっている。50代がプレー費用支出で3カ月連続増加したが、全体平均は5カ月連続減少となり、前年後半に大きく伸びた反動もあって全体に黄信号が点き始めた。特に70代は6月以降6カ月連続の減少となり、用具支出も縮小して先行きが懸念される。29歳以下は4カ月連続減、30代は5カ月連続減となった。
コロナ下でゴルフ産業は他の産業と比べて活況を呈したが、19年後半からの盛り上がりがコロナ下を挟んでピークアウトするのか。春までに若者が戻らないと、ゴルフのブームが一過性に終わる瀬戸際に差し掛かっている。

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※「ゴルフ特信」第6749号より一部抜粋

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