一季出版株式会社

2022.06.09
2022/6/9 3月動態統計速報、ゴルフ場は高次元の稼働率に

経済産業省は先ごろ、「特定サービス産業動態統計」の2022年3月分の速報を発表した。
同月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)の利用者数は70万8618人で、前年同月比1・7%の増加となった。ただ3月は土・日祝日(日数は前年同月比1日増)の利用者が大幅に増えており、売上高は69億59百万円で前年同月比7・8%増となり、2月は降雪の影響で大幅に落ち込んでいたため、利用者、売上高とも2カ月振りの増加となっている。
3月の内訳をみると、利用料金収入は平日が2・1%の減少、土・日祝日は24・2%の大幅増加となった。曜日別での利用者数は、平日で会員7・1%減、非会員6・3%減、土・日祝日は会員18・4%増、非会員18・8%増となった。動態統計での3月の平均営業日数は21・2日で前年同月と比べ0・6日分の減少だった。食堂・売店(直営)収入は6・5%増、キャディフィは7・1%増となった。

3月の18ホール換算(営業ホール数は前年同期比6・1%減)は、利用者数8・3%増、売上高14・7%増。客単価(1人当たり利用額)は9821円で、土・日祝日の利用者数が多かったこともあり、前年同月に比べ6・0%のアップとなっている。1日当たり利用者数は166・3人で前年同期比11・3%増。今年3月は降雪で営業できなかったゴルフ場も多かったとみられ、営業していたゴルフ場の平均を押し上げたとみられるが、それにしても1日160人以上ということは1日200人を上限目標としているコースにとっては8割を超える高次元の稼働率であり、賑わいを実感できる数値。しかも昨年12月の162人、1月165人、2月163人に続く4カ月連続だ。客単価はまだ1万円に満たないことから、好況感がマックスまでは至っていないだろうが、2000~2002年のころの活況感は出てきているようだ。

3月の速報をもとに21年度を集計してみると、利用者数は1028万5009人で、売上高は954億65百万円となった。前年度比では利用者数10・4%増、売上高15・2%増で、20年度の利用者数は7・6%減分、売上高16・4%減分はほぼ回復したことになる。
また、ゴルフ練習場の3月は利用者数が土・日祝日に前年同月比13・8%増でトータルでは0・8%の増加、売上高は1・1%の増加となった。12月と2月に前年同月比減を記録したことで黄信号が灯るかにみえたが、21年3月に利用者数、売上高とも8%増加をみた翌年だけに好調を持続した。
対個人サービスでは遊園地・テーマパークが136・8%増と前年からの反動増が続くも、ボウリング場は2・6%増、パチンコホール4・7%減となり、復調に時間がかかっているサービスもある。

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※「ゴルフ特信」第6798号より一部抜粋

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