2022.10.30
2022/10/30 都道府県別ゴルフ行動者率、愛知9%、兵庫8・8%
総務省統計局発表の「令和3年社会生活基本調査」から、今回は「ゴルフ(ゴルフ練習場を含む)」の都道府県別集計をもとに分析した。
都道府県別のゴルフ行動者率は、愛知県が9・0%(平成28年と同)でトップ。以下、兵庫県8・8%(9・7%)、奈良県8・5%(8・6%)、大阪府8・4%(7・6%)と宮崎県8・4%(7・7%)が同率で並んだ。5年前に10・1%で同率トップだった茨城県は8・1%に低下、同じく千葉県は7・4%に低下した。行動者率の全国平均は6・9%と5年前より12・7%低下したことから、増加率でマイナスとならなかったのは4位タイに浮上した大阪府の10・5%増、同じく4位タイに浮上した宮崎県8・7%増、福島県3・1%増、5年前と同率の愛知県と京都府の5府県のみだった。比較的西日本の落ち込み度が少なかった。
ゴルフ行動者率が最も低かったのは、青森県の2・8%。次いで長崎県3・5%、岩手県3・7%など東北や三大都市圏と離れた地域だった。富山県が36・5%減の4・7%(7・4%)、徳島県が29・0%減の4・4%(6・2%)、埼玉県が28・6%減の6・5%と減少率では首都圏でも目立っていた。
またゴルフ人口では、前年比19・5%減と大きく減少しながら東京都が93・9万人で前回に続きトップとなった。以下、大阪府66・3万人(9・6%増)、神奈川県60・4万人(9・4%減)と愛知県60・4万人(0・3%増)は同数で続いた。少ない順では、鳥取県2・1万人(25・0%減)、島根県2・7万人(10・0%減)、徳島県2・8万人(31・7%減)と中四国が目立っている。
5年前より10歳以上の人口が増えたのは東京都の3・1%増、神奈川県1・6%増、埼玉県と千葉県の1・0%増、愛知県や滋賀県、福岡県の0・6%増の7都県のみだった上に、ここ5年間で新型コロナ感染症の影響もあったとみられる。つまり、コロナによる行動規制でゴルフ行動者率も低くなるとともに、県境をまたぐ遠出が少なくなった。回数の少ないライトゴルファーが減ったことや近場の利用に集中したことにより、平均の行動日数が押し上げられた。ゴルフ行動者率やゴルフ人口が減りつつも、ゴルフ場の入場者数が増えた理由がこの行動日数(プレー回数)の増加で明確になった。
つまり、コアゴルファーの増加や回数が増えれば、ゴルフ人口が減っても市場性は保てることを立証している。営業中の1コース当たりゴルフ人口を割り出したところ5年前より10・2%減の3609人だった。この人口が少ない地域ほどリピーターを増やすか、他の地域からの来場を増やすことが来場者増加のカギになる。