2022.11.02
2022/11/2 景気ウォッチャー8月、先行き判断にやや明るい兆し
内閣府の『景気ウォッチャー調査』の令和4年8月調査が、9月8日に公表された。
同調査によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』に回答したゴルフ関係者は5地域(7月6地域)計11人(11人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は2人(0人)、〝変わらない〟は2人(4人)、〝やや悪くなっている〟は4人(4人)、〝悪くなっている〟は3人(3人)。独自に現状判断DIを算出すると、8月は31・8となり、前月の27・3に比べ4・5ポイント(以下、P)上昇した。DIの標準値50には及ばなかったものの、4カ月振りに上昇に転じている。
8月は、南関東地域では「猛暑と天候不順の影響で、8月のコース稼働率は低水準で推移」(経理担当)し、猛暑で高齢層のゴルフ控え傾向が顕著になり、新型コロナウイルス感染第7波の影響と相まってプレー意欲が阻害されているとして、〝悪くなっている〟と判断。西日本エリアをみると、前年天候が悪かった反動から入場者状況に関して前年並みか増加であったが、新型コロナウイルス感染の第7波によって新規感染者数が急増して「キャンセル、特に団体のキャンセルが増加」(中国地域、営業担当、やや悪くなっている)したり、「来客数は増えているが、客単価が下がって」いたりと、運営面では厳しい状況のようだ。
一方、『先行き判断』は5地域(7月6地域)計11人(10人)が回答。〝良くなる〟は0人(0人)、〝やや良くなる〟は3人(3人)、〝変わらない〟は1人(1人)、〝やや悪くなる〟3人(3人)、〝悪くなる〟は3人(3人)。これにより、先行きDIは40・9で前月の37・5から3・4Pの上昇となっている。
先行きについては、南関東地域の経営者及び経理担当、東海地域の支配人、中国地域の営業担当が秋のハイシーズンを判断理由に挙げている。予約状況については「秋の繁忙期の予約状況は良好」(南関東地域、経理担当、やや悪くなる)、「2カ月先の入場者予約数は、そこそこ順調に推移している」(東海地域、支配人、やや良くなる)、「秋に向けてのコンペの予約が順調」(中国地域、営業担当、やや良くなる)という。ただ先行きでも、コロナが収束に向かっていない状況から「第8波が発生し、新型コロナウイルスの感染再拡大で、再び人流抑制が行われると考えられる」(九州地域、営業、やや悪くなる)と悲観的な説明もみられた。予約状況は良好とした南関東地域の経理担当だが、コロナ禍に加え資源、エネルギー、素材価格の高騰で固定費の回収に苦慮するとも推察、「レストランにおいても、客単価は2019年比で20%低下しており、今後も厳しい運営を余儀なくされる」として、総合的にみて〝やや悪くなる〟と先行きを判断している。
なお、業種全般の8月DI(原数値)は現状が44・8で前月比1・3P増加、先行きが47・6で同5・0P上昇。現状、先行きともにゴルフ場の判断と同様、DIが前月を上回っている。