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2023.01.29
2023/1/29 10月家計調査、主力の60代、次世代の50代のプレー旺盛

総務省統計局がまとめた2022年10月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月比実質0・9%減少(2カ月振り減少、名目3・5%増加=3カ月連続増加)したが、消費支出は実質1・1%増加(2カ月連続増加、1・2%増加=6月から5カ月連続増加)した。
また10月のゴルフ関係消費支出(二人以上世帯)は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり13回で前年同月と同じ、1世帯当たり支出平均は854円で48円、6・0%の増加となり、5カ月連続増となった。ゴルフ用具の購入頻度は100世帯当たり2回で前年同月と同じ、1世帯当たりの支出平均は142円で2円、1・4%の増加となり、4カ月振りの増加となった。

10月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が26回(前年同月は23回)で最多となり、次いで70歳以上15回(15回)、50代12回(11回)、40代5回(7回)、30代3回(3回)、29歳以下0回(0回)となり、60代が13・0%増、50代が9・1%増と増加したものの40代は28・6%減となった。
プレー料金支出額では60代が1587円(1440円)と高水準。次は70歳以上917円(912円)、50代812円(757円)、40代341円(354円)、30代259円(231円)、29歳以下22円(29円)となり、30代が12・1%増、60代が10・2%増、50代が7・3%増と好調。40代3・7%減、29歳以下は24・1%減と低調が続いた。

1~10月のプレー料金支出額を本紙で仮に算出すると、頻度で前年を上回ったのは9・9%増の実質60代だけ(50代は前年同期と同)。支出額では、70歳以上(13・4%増)と50代(3・9%増)の復調ぶりが目立ち、主力の60代(1・0%増)も秋のゴルフシーズンに入って復調した。一方で40代(3・2%減)、30代(10・8%減)には前年までの勢いがなく、依然29歳以下(62・2%減)の落ち込みが目立った。全体では5カ月連続増もあって4・3%の増加と復調している。
一方ゴルフ用具の10月の世代別消費支出では、支出金額最大は50代289円(160円)で、60代230円(277円)、40代94円(102円)、30代71円(59円)、70歳以上61円(96円)、そして29歳以下0円(0円)。増減率では50代の100%増、30代の50%増が目立った。

1~10月では70歳以上13・3%減、60代14・1%減、50代16・5%減、40代38・9%減、30代60・5%減、29歳以下は100%減。全体では24・0%の減少と低調で、特に若者は勢いがなくなっている。
家計調査からみると、今年はコロナ初期や昨年までリードしてきた若者の勢いがなくなり、コロナで活動を控えていた主力の高齢者層のプレー消費が活発になっている。また人口比率で最も多い団塊ジュニアを含む50代がここにきてプレー料金支出が活発となっている。また低調に推移してきた若者世代もコロナ初期に盛り上がった30代前半の層が少し消費が戻りつつある兆候も見えてきている。

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「ゴルフ特信」第6877号より一部抜粋

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