2023.03.06
2023/3/6 ゴルフ場企業が注目される、21年度は8割が黒字と
信用情報会社の㈱東京商工リサーチ(東京都千代田区)は、昨年12月20日付けで全国の「ゴルフ場経営会社」の業績調査を発表した。同社は〝新型コロナ感染拡大のなか、『巣ごもり』や『リモートワーク』など非日常の生活が広がった。そこで運動不足やコミュニケーション不足、ストレス解消に三密を避けた健康的なスポーツとしてのゴルフが認識され、人気が高まった〟と注目しており、コロナ前までゴルフ場企業の業績が回復したとしている。
同社がまとめた全国の「ゴルフ場経営会社」757社の2021年度(21年4月期~22年3月期)の売上高合計は、4883億5700万円で前年度比11・4%増と2年振りに増加に転じ、コロナ前の2019年度(19年4月期~20年3月期)の5002億1200万円にあと一歩まで回復した。当期利益の合計はPGM、アコーディア、太平洋クラブなど大手ゴルフ場を中心に急回復し、171億3300万円(同2932・3%増)と30倍増を果たした。
最終損益が判明した508社では21年度は約8割(82・8%)の421社が黒字だった。この黒字の構成比は20年度の58・7%から24・1ポイント上昇した。一方、21年度の赤字企業は17・1%で、コロナ前の19年度から8・5P改善したという。業界大手が軒並み大幅黒字を計上したほか、中堅クラスでもゴルフ場入場者数が増加し、利益が改善した企業が多かったとしている。
また増減収別では21年度は約7割にあたる520社(68・6%)が増収となった。20年度112社(14・8%)と比べ408社増えた。減収企業は92社(12・1%)で、前年度より449社減少し、構成比は59・3ポイント改善した。
その他、売上高伸長率、従業員数別、業歴別(判明分651社)でも分析。経産省動態統計や「レジャー白書2022」、ゴルフ場利用者数(一般社団法人・日本ゴルフ場経営者協会調べ)の回復をもとに、コロナ禍で若年層や40代以降にもゴルフ熱が広がっていることを報告した。