2023.03.12
2023/3/12 11月家計調査、若者の20代、30代にゴルフ熱再び戻る
総務省統計局がまとめた2022年11月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上世帯の世帯収入(勤労者世帯)は前年同月比実質0・3%減少(2カ月連続減少、名目は4・2%増加=4カ月連続増加)、消費支出も実質1・2%減少(3カ月振り減少、名目3・2%増加=6月から6カ月連続増加)となり、名目は増加したものの消費者物価の上昇でともに実質ベースで家計を圧迫している。
また11月のゴルフ関係消費支出(二人以上世帯)は、ゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり12回で前年同月と同じ、1世帯当たり支出平均は784円で37円、5・0%の増加となり、6カ月連続増となった。ゴルフ用具の購入頻度は100世帯当たり1回で前年同月と同じ、1世帯当たりの支出平均は84円で2円、2・4%の増加となり、2カ月連続の増加となった。
11月のゴルフ関係消費を世代別にみると、ゴルフプレー料金の頻度は60代が前年同月比9・1%減も20回(22回)で最多となり、次いで50代14回(40・0%増)、70歳以上12回(7・7%減)、30代10回(150%増)、40代4回(33・3%減)、29歳以下4回(前年同月0回)となり、増加率では30代150%増、50代40%増、減少率では40代33・3%減を筆頭に60代9・1%減、70歳以上7・7%減となった。29歳以下は前年の0回から4回に増え4月と最多タイとなった。30代は10月までの最多は3回だから22年最多の3倍増以上だ。
プレー料金支出額では60代が1498円(14・8%増)と高水準。次は50代842円(18・1%増)、70歳以上791円(2・1%減)、30代340円(42・9%増)、29歳以下319円(2026・7%増)、40代218円(44・1%減)となり、29歳以下は4月の796円に次ぐ激増で、30代は10月に続く大幅増となった一方で40代の不振が目立っている。
1~11月のプレー料金支出額を算出すると、頻度で前年を上回ったのは7・8%増の60代と3・7%増の50代のみ。ただしプレー料金支出額では70歳以上(11・8%増)を筆頭に50代(5・4%増)、60代(2・3%増)がプラスだ。逆に減少が目立つのは頻度62・9%減、プレー料金支出額で49・4%減の29歳以下となっている。
一方ゴルフ用具の11月の世代別消費支出は、70歳以上62円(1140・0%増)、30代276円(851・7%増)、60代98円(113・0%増)が目立ち、29歳以下も0円から48円と40代23円を上回った。
しかし1~11月ではそれまでの低調が響き頻度で7・1%減、支出金額で22・5%減と11月の復調だけではプラス圏にも届かなかった。
22年は主力の60代がゴルフ関連消費をリードし、50代や70歳以上も回復していたが、コロナ初期に目立った若者のゴルフ関連消費が冷え込んでいた。しかし、ここにきてコロナ初期に市場をけん引した30代のゴルフ用具、29歳以下のプレー支出が激増し、コロナ禍の行動制限緩和後の変化として注目すべきデータが現れている。
これが続くのか注目されるところだ。