2023.07.11
2023/7/11 韓国系のサイカンHD、天山CC(佐賀)等を買収
韓国系資本の国内ゴルフ場買収が増える中、すでに日本で武雄・嬉野カントリークラブ(18ホール、佐賀県武雄市、㈱武雄嬉野国際カントリークラブ、金斗卿代表取締役)を運営しているサイカンホールディングスのグループが同じ佐賀県内のゴルフ場を買収したことが地元テレビ局で報道された。
採石業等の㈱タニグチ(谷口祐代表取締役、佐賀県多久市)から、1975(昭和50)年10月開場で会員制の天山CC(18ホール、多久市)と増設で1995(平成7)年9月開場の天山CC北コース(9ホール、多久市)を運営する㈱天山カントリー倶楽部(資本金3000万円)の株式を取得。同運営会社は3月31日付けで谷口祐代表に代わり金斗卿氏が代表取締役に就任した。
また㈱タニグチ経営のWITHIN STYLEGC(18ホール、多久市)も買収。昨年2月に設立した㈱Green paradise(グリーンパラダイス、佐賀県武雄市=武雄嬉野国際CCと同、金斗卿代表取締役、資本金900万円)が同時期から経営にあたっている。
それぞれのゴルフ場は当面従来同様の運営を行う方針だが、武雄・嬉野CCの支配人によると、「コロナ前には見られなかった若者の利用が定着しました。最近は楽天GORAやGDOを通じて、韓国客が直接日本のゴルフ場を利用するケースも多くなりました」と需要の変化も感じているという。パブリックのWITHIN STYLEはカジュアル運営を目指して2017年9月に従来の多久GCから名称変更したもので、今回の経営交代にあたり、韓国人の支配人が就任している。
サイカンホールディングスはIT・ゲーム、不動産、レジャー事業を手掛け、日本国内でも事業を行っており、グループゴルフ場が3カ所に増えたことによるシナジー効果を図りたい考えという。ちなみに武雄・嬉野CCは2007年に同社グループ入りし、会員の預託金償還を延長する簡易再生で翌8年に裁判所から認可決定を得て再建していた。当時、熊本県のリゾート施設を買収するなど「韓国からのゴルフツアーの拠点を増やす」目的でゴルフ場再建のスポンサーに名乗りを上げたこともあったが、当時ゴルフ場を増やすことはできなかった。