2023.07.31
2023/7/31 矢野経済、23年ゴルフ用品市場規模を前年比7%増と予測も
㈱矢野経済研究所(水越孝代表取締役社長、東京都中野区)は、今年1月から3月にかけてスポーツ用品市場に関する調査を実施し、その概要を先ごろ発表した。
それによると、2022年のスポーツ用品国内市場規模(国内出荷額ベース)は前年比5・6%増の1兆6529億40百万円で、コロナ禍前となる2019年の水準を超えるとみている。
スポーツ用品のカテゴリー別(全17分野)のうち「ゴルフ」は11・7%増の3087億50百万円を見込んでいる。伸び率では「スイム」17・9%増(国内出荷金額ベース177億50百万円)、「バレーボール」14・0%増(84億10百万円)に次ぐ3番目の高さ、国内出荷金額ベースでは「スポーツシューズ」3335億10百万円(前年比5・0%増)、「アウトドア」3138億60百万円(7・2%増)に次ぐ3番目の高さである。
2021年の市場規模は前年比11・1%増なので、2年連続の規模拡大となる見込み。好調な要因は、コロナ禍においてアウトドア、ゴルフなどのアウトレジャー系分野が「3密」を回避できるアクティビティとして人気が高まり市場を牽引してきたこと、競技系分野が回復してきたことに集約されるとしている。
一方、2023年の国内市場規模については、全体で前年比4・9%増の1兆7347億30百万円と予測している。そのうちゴルフ用品は前年比6・8%増の3297億円とプラス成長を果たす見通しという。同社では、コロナへの行動制限緩和によるそれぞれの競技環境のさらなる回復、インバウンド需要の本格的な回復が押し上げ要因と推測している。その一方で、「コロナ禍以降の市場を牽引してきたゴルフなどアウトドアレジャー系分野に需要の落着きがみられることが懸念される」とまとめている。
なお、同社ではこれら調査を詳細にまとめた『2023年版スポーツ産業白書』を発行しており、17万500円(税込)で販売している。