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2023.08.14
2023/8/12 リソルHD、23年3月期決算、ゴルフ運営は堅調に増加

リソルホールディングス㈱(大澤勝代表取締役社長、東京都新宿区)は先ごろ、2023年3月期(4~3月)の決算短信(連結)等を発表した。
同期間の売上高は前年同期比5・5%増の220億61百万円、営業利益は52・7%減の3億24百万円、経常利益は76・1%減の1億87百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は52・5%増の7億22百万円となり、増収となったが営業利益等は伸び悩んだ。

経営成績に関する説明では、グループを取り巻く環境はコロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつある中、緩やかな持ち直しが続いている一方で、エネルギー・原材料等のコスト高騰による物価上昇や、急激な為替変動等の先行き不透明な状況が続くものの、「全国旅行支援」による国内旅行需要の回復、水際対策の入国規制が緩和されたことによるインバウンド需要の増加など、グループを取り巻く環境にも回復の兆しが見えてきたと報告。
23年3月期の売上高に関しては、ホテルをはじめとする運営事業の売上高増加に加え、投資再生事業が収益に寄与したという。

ホテル運営事業では、「全国旅行支援」、インバウンドの水際対策緩和等により徐々に稼働率・客室単価が改善する中、女性客・観光客に選ばれる〝ツーリストホテル〟への転換を目指し取り組んだ。「Design」(1つ1つのホテルデザインコンセプト)、「Eatwell Breakfast」(管理栄養士監修 の健康的でおいしい朝食)、「Relaxation」(ホテル本来の目的である〝くつろぎ〟を提供)の3つを強みにブランディング。また、中長期滞在に対応した新たなシリーズの開業準備や滞在日数に応じて施設が選べる商品拡充に努めたという。
ゴルフ運営事業では、若年層や女性の増加や70代80代のプレー機会がのびるなど、ゴルフプレー需要の追い風が続く中、コースコンディション上質化により直営コースの客単価は前年を上回った。〝フェアウェイフロントヴィラ〟事業では「瀬戸内ゴルフリゾート」でヴィラ7棟の営業を開始。また東急不動産から譲渡された、4つのゴルフ場(関西CC、三木よかわCC、望月リソルGC、有田リソルGC)の運営を開始したことも報告した。
その他、リソルの森(CCRC)事業部門での真名CCでは客単価が大幅に上昇。リゾートエリアに滞在しながらゴルフを愉しむ「ゴルフ&ステイ」の利用が大幅に増加し、ゴルフ会員権販売も好調に推移したという。

売上面ではホテル運営が102・7%増の75億95百万円、ゴルフ運営が4・1%増の61億71百万円、投資再生事業が30・9%減の39億62百万円等。利益(損失)面では投資再生事業が40・0%減で12億89百万円、ゴルフ運営が8・4%増で6億87百万円、リソルの森が223・9%増で1億85百万円、ホテル運営が11億54百万円の損失(前年同期は20億59百万円の損失)等となった。
なお、23年3月期に関西カントリー㈱、㈱三木よかわカントリー及びMAG㈱取得による連結子会社化で9億36百万円余の負ののれん発生益を計上。年度末の資産額は、前年同期比36億06百万円増加し、426億63百万円となった。一方負債は預り保証金40億55百万円等の増加で前年同期比37億60百万円増加し、291億36百万円となった。
24年3月期の連結業績予想は売上高が6・5%増の235億円、営業利益が331・8%増の14億円、経常利益が12億円、親会社株主に帰属する利益が10・7%増の8億円。ゴルフ運営では新規取得4コースの貢献を期待している。

関連記事:2023/4/28 リソルHD第3四半期決算、経営環境も回復の兆し

「ゴルフ特信」第6939号より一部抜粋

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