2023.08.31
2023/8/31 西武HD、制限解除の需要増取り込み営業収益8%増
㈱西武ホールディングス(後藤高志社長、東京都豊島区)は先ごろ、2023年3月期(2022年4月1日~2023年3月31日)決算短信(連結)を発表した。
それによると、2023年3月期の連結業績は、西武建設㈱の連結除外やザ・プリンスパークタワー東京など26物件の譲渡による減収があるものの、新型コロナウイルス感染症に係る制限の解除に伴う需要の増加を着実に取り込んだことなどから、営業収益が前年同期比8・0%増の4284億87百万円、営業利益が221億55百万円(前期は132億16百万円の損失)、経常利益が201億33百万円(同174億40百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は434・2%増の567億53百万円と増収増益だった。
一部資産のアセットライト化に伴い、一部のホテル、ゴルフ場、スキー場各施設と、旧・としまえんの一部土地を売却すると表明、2023年度までに当初計画から嬬恋高原G場他施設の譲渡中止を除く施設の売却を完了した。これに伴い、特別利益に固定資産売却益805億円を、特別損失に減損損失370億円を計上している。
セグメント別では、スポーツ業(ゴルフ場、ボウリング業、スキー場等)を含むホテル・レジャー事業が営業収益1911億67百万円で前期比579億87百万円、43・5%の増加と大きな伸びをみせた。営業利益は49億05百万円で329億56百万円増、償却前営業利益は210億14百万円で321億42百万円増となっている。
ホテル・レジャー事業の営業収益の内、スポーツ業は〝スポーツ業(保有・リース)〟がゴルフ場利用客の増加によって前期比5・2%増の167億72百万円、〝スポーツ業(MC・FC)〟が一部ゴルフ場・スキー場の資産譲渡に伴う直営から運営受託への変更による増加で7億38百万円(前期なし)だった。
なお、2024年3月期通期の連結業績予想では、コロナ禍の収束に伴い回復に向かう需要を、ホテル・レジャー事業を中心に高単価で取り込む等、各事業で値上げを行い、収益確保を図るとし、営業収益を7・8%増の4620億円、営業利益を62・5%増の360億円、経常利益を49・0%増の300億円と予想している。セグメント別のホテル・レジャー事業の営業収益予想は15・3%増の2246億円としている。