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2024.07.23
2024/7/23 コースでのゴルフ参加、5・5%で0・9Pダウン

スポーツ庁は3月19日に令和5年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」の調査結果を発表した。
同世論調査は、民間委託により令和5年11月2日から11月30日にかけて18~79歳の登録モニター男女を対象にインターネット調査(回答数は4万件)で行った。
発表によると、週1日以上運動・スポーツする成人の割合は52・0%(4年度52・3%、3年度56・4%、2年度59・9%、元年度53・6%、30年度55・1%)で前年度から0・3ポイント低下した。男女別では男性が54・7%(0・3P増)となったが、女性は49・4%(0・8P減)と低い。年代別では20~50代の働く世代で引き続き低い傾向となった。さらに週1日以上のスポーツ実施率は76・2%(1・3P減)で男性が前年度を上回ったのに対し、女性は前年度を下回った。昨年5月から新型コロナが5類移行した影響を質問に加えているがさほど影響なかったとの回答が多かったものの、運動・スポーツは逆に減少した。

スポーツ参画状況とWell-beingについてでは、「する・みる・ささえる」すべてに参画した者は、日常生活における充実感を「感じている」(「十分充実感を感じている」+「まあ充実感を感じている」)割合が86・3%と最も高い(全体69・7%)。「する・みる・ささえる」すべてに参画した者は、幸福感が10点満点中7・7点と最も高いとしている。
スポーツを「みる」のスポーツ観戦では「プロ野球」・「Jリーグ」・「高校野球」の順で高く、「ゴルフ」は1・5%(前年と同)、TV・インターネットでの観戦は「プロ野球」・「高校野球」・「サッカー日本代表」の順で高く、「ゴルフ」は12・7%(16・6%)で前年より3・9Pもダウンした。
そして、この1年間に実施した種目では「ウォーキング(散歩・ぶらぶら歩き・一駅歩きなどを含む)」が60・9%で最も高く、「ゴルフ(コースでのラウンド)」は8番目の5・5%(男性9・4%、女性1・6%)、「ゴルフ(練習場・シミュレーションゴルフ)」は9番目の4・5%(男性7・6%、女性1・5%)だった。

全般的に運動・スポーツの実施率が低下したが、ゴルフ関係の結果はかなり衝撃的な数値となる。
令和4年度の同調査では、「ゴルフ(コースでのラウンド)」は8番目の6・4%(男性11・0%、女性1・8%)で5年度は0・9Pダウン、「ゴルフ(練習場・シミュレーションゴルフ)」は9番目の5・4%(男性9・0%、女性1・9%)で同じく0・9Pダウンした。本紙で推計した人口は「ゴルフ(コースでのラウンド)」が519万人で前年度の607万人から88万人、17・1%もダウン、「ゴルフ(練習場・シミュレーションゴルフ)」が512万人から88万人、率にして20・7%もダウンした。

全国ゴルフ場の入場者数は、21世紀で最高水準にあり、特に1ゴルフ場当りは数値上は活況となっていることから、今回調査におけるゴルフ人口の低下を大袈裟に捉える必要はないかも知れないが、「レジャー白書2023」(22年実態調査)のゴルフ(コース)参加率5・3%が低すぎるとは言えなくなり、ゴルフ人口500万人時代が現実となってきた。参加希望も3・6%から3・1%に低下した。
性・年代別のゴルフ参加率等の詳細は後日発表予定となっていることから、どの層が少なくなったのかは今のところは不明だが、「初めて実施または久しぶりに再開した運動・スポーツ」でのゴルフ(コースでのラウンド)は2・9%で前年度の1・5%より、中高年中心に全年代とも多くなっており、その分、継続層が少なくなっていること、実施回数が増えていることが予想される。

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「ゴルフ特信」第7061号より一部抜粋

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