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2024.07.28
2024/7/28 筑波東急ゴルフクラブ(茨城)がG認証の第一号を取得

東急不動産㈱(東京都渋谷区、星野浩明代表取締役社長)と東急リゾーツ&ステイ㈱(同、粟〓稔泰代表取締役社長)が運営する筑波東急ゴルフクラブ(昭和52年開場、18ホール、茨城県つくば市)は3月28日、ゴルフ場やスキー場の生物多様性の保全に貢献する「G認証」の第一号を取得した。
「G認証」(二次的自然環境保全型ハビタット認証)は、公益財団法人・日本生態系協会(東京都豊島区、池谷泰文会長、https://www.ecosys.or.jp/index.html)がこの3月に新創設したばかりの認証制度で、Grassland(草地)、Golf course(ゴルフ場)、Gelaende(ゲレンデ)の頭文字Gから認証名を付けた。G認証の評価対象はゴルフ場及びスキー場で、施設の所有者または運営者が申請する。評価・認証は同協会が行い、G認証の有効期間は5年間となっている。

同協会によると、この100年間で90%以上が失われた草地環境をはじめ、雑木林、水田、ため池などを含む里地里山の環境(二次的な自然環境)は現在、急速に失われている。広大な草地を保有するゴルフ場やスキー場は、その管理内容やゾーニング次第では在来の野草や動物の生育環境の再生を経て、生物多様性を守る新たなフィールドとなり得る。そこで、同協会ではゴルフ場やスキー場を対象に、開発の歴史について開示しつつ、現状も踏まえた環境改善の促進につながる要件を設定することで、生物多様性保全上の保全に寄与する、これからの時代のゴルフ場、スキー場を全国で普及していくことを目指す。
G認証に必須の要件は、①建設前後の環境明示、②現状の管理内容の確認、③外来種等の使用抑制、④生物多様性保全型の管理、⑤普及啓発--とし、これら要件を満たすと評価ランクがA3となる。今回認証された筑波東急GC(全敷地約66・3haを対象に評価)は、外来種等の使用抑制、除草剤の不使用かつ生物多様性保全型の管理を全体の5%以上で行うなどで、評価ランク「A3」となっている。G認証の評価ランクは、必須要件に加え選択要件である生物多様性保全型の管理の面積割合や各種調査を踏まえた管理の項目が増えるほどA2、A1、AA3、AA2、AA1、AAAの順にランクが高くなっていく。

筑波東急GCでは、今回の認証取得にかかる情報をクラブハウスや生物多様性保全型管理区域に看板を設置するなど、ゴルフ場利用者へも周知する普及啓発を行うという。
なお、東急不動産では、東急不動産ホールディングスグループの環境経営を推進するため、ホテル・リゾート事業、ヘルスケア事業を含むウェルネス事業地において〝2030年度までに40%の面積の事業地を保全〟の目標数値を策定。今回の認証取得はこの目標達成に寄与するもので、「今後もゴルフ場・スキー場において認証取得を推進し、健全な生態系を保全していきます」としている。

「ゴルフ特信」第7063号より一部抜粋

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