2024.08.17
2024/8/17 2月家計調査、若者に驚異的なゴルフ消費が再び現れる
総務省統計局がまとめた2024年2月の「家計調査」(家計収支編)によると、二人以上の世帯の消費支出は前年同月比で実質0・5%減少(12カ月連続減少、名目2・8%増加=2カ月振り増加)、勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は前年同月比で実質2・5%減少(17カ月連続減少、名目0・7%増加=2カ月連続増加)と消費の弱さや家計収入の実質減少が続いた。
ゴルフ関係消費を二人以上世帯のデータでみると、2月はゴルフプレー料金の購入頻度が100世帯当たり9回で前年同月と同、1世帯当たり支出平均は605円で前年同月比6・7%増(2カ月振り増加)となった。一方ゴルフ用具の購入頻度は100世帯当たり1回で前年同月と同、1世帯当たりの支出平均は142円で前年同月比15・4%の増加(2カ月連続増加)となった。
2月のプレー支出額を年代別にみると、主力の60代が964円で前年同月比15・4%減(8カ月振り減)、70歳以上が695円で60・5%増(8カ月連続増)、50代635円で12・9%減(3カ月連続減)、30代151円で64・1%増(2カ月連続増)、40代294円で11・4%増(2カ月振り増)、29歳以下281円で60・3%減(2カ月連続減)となり、コロナ禍で落ち込んでいた70代や30代が反動で好調だったが、その他の年代は落ち込んだ。
一方、ゴルフ用具への支出を年代別にみると、支出額が最も多かったのは29歳以下の1338円で、ひと月の支出額としては2021年2月の29歳以下799円を上回り、23年1年間合計の600円をひと月で上回り倍増以上となった。今年1月に30代が728円を消費しているが、若者年代のゴルフ消費が再び目立ってきた。これは家計調査対象に偶然現われたわけではなく、一部に限るとコロナ初期をも上回るゴルフ関連消費が増えていることになる。起業や投資などで高所得を稼ぐ若者が増えていることや他の消費は度外視してゴルフ関連へ消費する若者が増えているものだ。スポーツ庁調査のデータではゴルフ参加率の低下が若者や現役世代で目立っていただけに、家計調査の好調振りが全体に広がるのか注目したいところだ。