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2024.08.20
2024/8/20 景気ウォッチャー3月調査、現状、先行きDI2桁変動

内閣府は8日、『景気ウォッチャー調査』の令和6年3月調査の結果を公表した。
北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』に回答したゴルフ場関係者は6地域(2月6地域)計11人(10人)で最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟は1人(0人)、〝変わらない〟は7人(5人)、〝やや悪くなっている〟は3人(4人)、〝悪くなっている〟は0人(1人)。現状判断DIを独自に算出すると、令和6年3月は45・5となり、前月の35に比べ10・5ポイント(以下、P)上昇し、2カ月振りのアップとなっている。

3月は初旬の雪や下旬の雨など天候に恵まれず、南関東地域のウォッチャー(経営者)は「前年同月比で来客数が99%」、東海地域のウォッチャー(支配人)は「下旬に雨天が多く予想外に伸び悩んだ」として〝やや悪くなっている〟という現状判断だった。甲信越地域のウォッチャー(副支配人)も〝やや悪くなっている〟との判断で、「以前の価格での優待券を配布しても、客の反応が良くない」という。現状判断の6割を占める〝変わらない〟をみると、予約順調としているのは2人、来客数の動きに変化がないは2人。残る3人は、マイナス要因のみの説明だが現状判断は〝変わらない〟としている。
『先行き判断』は7地域(2月6地域)計13人(11人)が回答。〝良くなる〟は0人(2人)、〝やや良くなる〟は1人(3人)、〝変わらない〟は8人(3人)、〝やや悪くなる〟2人(2人)、〝悪くなる〟は2人(1人)。令和6年3月の先行きDIは40・4で、前年同月の52・5に比べ12・1Pも下落し、2カ月連続のダウンとなっている。

先行きは、春のハイシーズン到来を間近に控えた期待感の高まりがみられそうなものだが、良いと判断したのは北関東地域のウォッチャー(従業員)のみだった。〝変わらない〟、〝やや悪くなる〟、〝悪くなる〟の判断理由をみると、予約状況では現状とほぼ変わらないとの見方が多く、ゴルフ場の経営面だと「物価上昇により経費が増えた分を、プレー代に転嫁することが難しい」(甲信越地域、副支配人、変わらない)、「中小企業や小規模な法人ではなかなか大幅な賃上げは難しく、更なる人手不足にもつながり、経営が困難になる」(南関東地域、従業員、悪くなる)、「販売価格を更に引き上げないと利益が減少する一方だが、値上げによる客離れも心配である」(同、経営者、悪くなる)など厳しさが目立った。
なお、業種全般の令和6年3月DI(原数値)は現状が52・4で前月比2・1P上昇(2カ月振り上昇)、先行きが53・6で同0・1P上昇(2カ月連続上昇)となっている。

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「ゴルフ特信」第7070号より一部抜粋

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