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2024.09.21
2024/9/21 リソルHD、24年3月期決算、ホテル急回復で増収増益

リソルホールディングス㈱(大澤勝代表取締役社長、東京都新宿区)は先ごろ、2024年3月期(4~3月)の決算短信(連結)等を発表した。同期間の売上高は前年同期比16・6%増の257億17百万円、営業利益は554・8%増の21億22百万円、経常利益は936・4%増の19億47百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は95・3%増の14億11百万円となり、増収増益となった。
経営成績に関する説明では、インバウンドマーケットの拡大が続くほか、国内旅行需要の好調、企業の研修需要の増加、健康意識の高まりによるスポーツ活動の広がりなど堅調な環境と説明。日本政府が『観光先進国』として掲げる「2030年にインバウンドを6000万人」とする目標や、ゴルフプレーヤーの最大ボリュームゾーンである60代~70代において今後10年間のプレー継続が見込まれることなどを追い風に事業を推進したという。

ホテル運営事業では、旺盛なインバウンド需要のなかプロモーション施策を各ホテルで積極的に実施したことで客室単価・稼働率が順調に推移。新規事業のリソルステイ事業では、貸別荘の新規開業に注力し施設数が70施設に拡大。新たな別荘需要創出を目指し、利用ニーズで選べる3つの滞在パターン(ウイークリー・マンスリー・デイリー)を推進した結果、中長期利用やインバウンド利用が増加した。
ゴルフ運営事業では、コースコンディション、接客サービス向上、施設の更新、口コミ評価の向上など、他社との差別化を図る施策を強化したことで客単価の向上につながったとし、また前年度末より新たに運営開始した4コースや2023年9月から運営を開始した入間CC(埼玉)が順調に稼働し、さらに関西CC、三木よかわCCの会員権販売が好調で、業績は順調に推移したとしている。

その他、リソルの森(CCRC)事業部門での体験型リゾート「Sport & Do Resort リソルの森」の運営とエリア内の不動産販売やゴルフ部門(真名CC)では、「ゴルフ&ステイプラン」の利用において海外からの旅行者が増加し、大きく伸長したという。真名ゲーリー・プレーヤーCでは昨年12月より開始したランチブッフェが好評で、来場者増へとつながったとしている。真名CCでは客単価が大幅に上昇。ゴルフ会員権販売も好調に推移したという。

セグメント別の売上高と経常利益では、ホテル運営が64・2%増の123億49百万円、経常利益は12億35百万円(前期は経常損失11億52百万円)と大幅に伸長。ゴルフ運営も32・7%増の80億84百万円、利益10億70百万円(56・1%増)、リソルの森(CCRC)は売上高36億58百万円(4・8%増)、利益2億43百万円(31・0%増)と順調だった。福利厚生事業も増収増益だが、再生エネルギー事業、投資再生事業は減収減益だった。
今後については通期の業績予想は売上高270億円(5・0%増)、営業利益22億円(3・6%増)、経常利益20億円(2・7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益15億円(6・2%増)を見込む。25年3月期末の配当金は1株90円(24年3月期80円)を予定している。

ちなみにゴルフ運営事業においては、将来的な国内プレーヤー人口減少への対策として、インバウンド集客体制を業界に先駆けて整備しますと表明している。
なお、今年1月1日から3月31日にかけてリソルグループ運営施設において募金箱を設置し、「令和6年能登半島地震」への災害義援金を受け付けし、4月25日に総額372万3420円(うち300万円は同社拠出)を日本赤十字社を通じて寄付を実施したとしている。

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「ゴルフ特信」第7083号より一部抜粋

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