2024.09.25
アメリカの最新コース管理 遠隔センサーによる分析は果たして有効か?
今月13日に発売された『月刊ゴルフマネジメント』10月号より注目の記事をピックアップ!
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アメリカの最新コース管理情報を読む。 遠隔センサーによる分析は果たして有効か?
キーポイント
・遠隔センサーの利用はゴルフコース管理の効率、成果の向上に繋がるが、現時点で可能なテクノロジーの範囲では限界もある。
・遠隔センサーを活用すれば、芝にかかるストレスを目視可能な段階以前に見極めることができる。
・現行の研究による基本的な知見として、遠隔センサーが計測する土壌水分の値は今ひとつ不安定で、正確さに欠ける場合がある。
・遠隔センサーを用いた分析システムを活用して精緻なデータと画像を作成するには、計測値の較正と検証が
欠かせない。
ゴルフコースのスーパーインテンデントにとって、携帯用土壌水分計の登場は画期的であり、それによって土壌水分体積量(Volume Water Content=VWC%)の計測が可能になったことは、散水作業に革命をもたらした。目視による判断や、土壌を触った感覚に依存するのではなく、実際のデータを基に設定した水分値(%)と比較し、散水作業ができるようになった。携帯用土壌水分計を活用した区域では、潅水作業効率が著しく向上したが、一方で
問題点もある。何よりもまず、一度に計測できる範囲がごく小さな面積に限られる。スーパーインテンデントの多くが、携帯用土壌水分計の使用をグリーンに限定しているのは、そのためである。フェアウェイの土壌水分(VWC%)計測にも使っているコースがないわけではないが、一般的には非効率と言える。
より広大な範囲の土壌観察や分析を行うためのテクノロジーは、数十年前から開発が進み、主として農業分野と研究に応用されている。そうした機材はかつてほど高価ではなく、また手に入りやすくなっており、遠隔センサーを応用した分析技術に手を伸ばすゴルフコースは、とみに増加している。しかし、その成果が大いに期待される反面、留意すべき深刻な問題点もある。 本稿では、スーパーインテンデントにとって選択肢となり得る幾通りかの遠隔センサー技術とその仕様について詳述し、散見する長々しい専門用語も噛み砕いていきたい。さらに、遠隔センサー技術が真価を発揮するのは如何なる状況下であるかを解き明かしている研究リサーチに触れた上で、日々の管理作業にこれらの新しいツールをどのように取り入れていくべきかを考える。
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