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2024.10.31
2024/10/31 長野京急カントリークラブ(長野)シンガポール系企業に譲渡へ

京浜急行電鉄㈱(横浜市、川俣幸宏代表取締役)は、6月27日開催の取締役会にて、同社及び同社連結子会社が経営する長野京急カントリークラブ(18ホール、長野市)事業について、シンガポール系企業を承継会社とする吸収分割契約締結を決議したと発表した。
会社分割の方式は、京浜急行電鉄㈱(同CC経営)及び㈱長野京急カントリークラブ(同CC運営、長野市、村松英樹代表取締役)を分割会社とし、ペイシャンスゴルフクラブ㈱(ペイシャンスGC、2024年5月設立、長野市、ケン・チャン・チェン・ウェイ代表取締役、資本金10万円)を承継会社とする吸収分割。効力発生日は今年9月1日の予定で、同日からゴルフ場名称を変更する。運営スタイルや支配人及び従業員、会員の権利については変更ないとしている。時期未定だが、会員権の市場での売買(名義書換え)を今後停止するようだ。

分割会社(京浜急行電鉄㈱、㈱長野京急カントリークラブ)は、分割の対価としてペイシャンスGCから金銭の交付を受ける予定としているが、京浜急行電鉄㈱の発表では売買価額の開示を控えている。
長野京急CCは1998(平成10)年7月に開場、京浜急行電鉄による経営は四半世紀にわたるが、「新型コロナウイルス感染症の影響による急激な事業環境の変化に対応することを最重要課題と位置づけ、同CC事業の継続可能性を検討した結果、ペイシャンスGCに承継することを決定した」という。また、ペイシャンスGCを承継先に選定するにあたっては「ペイシャンスGCを含むPCGがめざす新潟県妙高・長野県北信地方での開発取組み(編集部注:斑尾高原スキー場、斑尾高原ホテル、妙高杉ノ原スキー場を運営)がもたらすシナジー効果により、同CC事業及び地域の将来発展にもより良い効果が期待できると考えられたことが重要な判断ポイント」となったとしている。

ペイシャンスGCは、シンガポールに本部を置くPatience Capital Group(PCG)のグループ会社。PCGは2019年に設立された不動産投資会社でシンガポールと東京の2拠点で活動している。代表のケン・チャン氏はシンガポール政府投資公社(GIC)日本支社の前代表で、現在はPCG代表の他に京阪ホールディング㈱の社外取締役、㈱西武ホールディングスのエグゼクティブ・アドバイザーなどに就いている。

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ゴルフ特信」第7100号より一部抜粋

 

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