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2024.12.01
2024/12/1 東急不動産ホールディングス、リゾート事業のTNFDレポート公開

東急不動産ホールディングス㈱(西川弘典代表取締役社長、東京都渋谷区)は、自然関連財務情報開示タスクフォースの最終提言を参照した「TNFDレポート」(第3版)を策定し、7月31日に公開した。同レポートでは、「リゾート施設等13地域」を分析し、同社の代表的な複合リゾートの「東急リゾートタウン蓼科」(長野県茅野市)を取り上げ、同社グループの自然資本に関わるインパクトと依存、リスクと機会に関してまとめたという。
同リゾートの開発・運営による自然へのインパクトを評価するため、生物多様性定量分析のスタートアップの㈱シンク・ネイチャーにより、着工から現在に至る約50年間における森林面積割合の推移を衛星写真等により分析。その結果、一時的な減少はあったものの、その後森林は開発前と比べて増加傾向にあり、現在は最も回復した水準にあることが分かるなど、同社グループのリゾート開発・運営がネイチャーポジティブに貢献していると評価されたという。

その「東急リゾートタウン蓼科」は長野県茅野市の北東部、蓼科高原のほぼ中央に位置し、標高1100~1800mに立地する、総敷地面積約660haの大型複合リゾート。会員制リゾートホテルの東急ハーヴェストクラブ蓼科をはじめ、ホテル約250室、ゴルフ場(18ホール)、スキー場、別荘(戸建て、保養所、ヴィラ)約2300区画、温泉施設、レストラン、店舗等を備える。1974年に着工し、78年に蓼科東急ゴルフコース開業、別荘地第1次販売を開始し、以後スキー場、ホテル等を開業した。
同社グループは、国際的な目標の30by30に賛同し、今年2月には「東急リゾートタウン蓼科」がスキー場・ゴルフ場を含めたリゾート施設として初めて、環境省の「自然共生サイト」の認定を取得している。

同蓼科は、観光資源としての自然資源へ依存しており、それを詳細に分析。多く植生するカラマツは、日本固有種で、針葉樹で唯一の落葉樹であり、春は新緑、秋にはカラマツゴールドと呼ばれる紅葉を楽しむことができ、分析の結果、全国的にみて同蓼科はカラマツ分布の中心部に位置し、植物や花も豊富なことがわかったという。
木材の地産地消に貢献する取り組みとして、カラマツの香りを生かした『フォレストキャンドル』や『ウッドディフューザー』などを販売、同社グループのマンションにおいて、間伐材をフローリングやデザイン家具で活用。また、地域の子供たちを対象に「ブッシュクラフトと植樹体験」をテーマに、火おこし体験や植樹を実施したという。
さらに開発開始以降の森林面積割合の分析や、2018年からの森林経営計画による保全活動が生物多様性にもたらしうるインパクトを定量的に評価。その結果、自然遷移に任せる方法と比べて生物種数の低下度合いを抑制できることがわかったとしている。

2022年3月には東急リゾートタウン蓼科が「J-クレジット制度」において、総合デベロッパーとしては初めて、森林経営活動におけるCO2吸収プロジェクトとして認証を取得。また今回の分析で同蓼科の森林全体で1年あたり892トンのCO2(240世帯分の排出量に相当)を吸収していることもわかった。開発以来約50年間の累積では7・4万トンものCO2を吸収し、脱炭素社会の実現に貢献していることが評価されたとしている。

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ゴルフ特信」第7114号より一部抜粋

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