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2024.12.09
2024/12/9 民事再生23年目、箕面ゴルフ倶楽部(大阪)の第65期決算

箕面ゴルフ倶楽部(18ホール、大阪府池田市)を経営する㈱箕面ゴルフ倶楽部(遠山隆重代表取締役、本社=コース)は、第65期(令和5年6月1日から6年5月31日)決算を会報「箕山交友」(きざんこうゆう)21号に掲載し会員に開示するとともに、民事再生適用の参考事例として、ゴルフ場業界関係者にも開示した。

㈱箕面ゴルフ倶楽部の第65期株主総会は今年7月25日に開催。業界関係者に向けた遠山代表の報告では、同社は平成13年に民事再生法の適用を受けた後、創業者(遠山利三氏)の開設精神に限定回帰して会員を整理、来場者数を抑制、預託金ノーカットで「抽選償還請求権付き預託金」償還を10年以上実施してきたことが名義変更入会者に好感され、年会費収入をクラブ基盤とする運営が円滑化したという。ゴルフ場運営としては原点に沿った軌道に乗っては来ているが、まだ抽選償還、設備更新、金融コストなどCFには厳しい環境であるという。同GCのコースを設計した上田治氏が示した3万6千~8千人の来場規模で安定したクラブ運営が継続できるように財務改善を図るとしている。

会報での事業報告では平成14年以降、国内のゴルフ場は大手ゴルフ場会社の倒産等により、セミパブリック運営を行うゴルフ場が増え価格競争が年を追って激化していること。この間、ゴルフ場利用税の利用者数は0・9%増で、非課税利用者は4・6%増あり、我が国の少子高齢化の逆風を正面に受けて体力消耗の厳しい時代を迎えていると説明。その中にあって、箕面GCは関西の旧社団等14コースに準じたメンバー来場比率46・6%(KGU加盟236コース中29位)を維持し、民事再生以降の名義変更は1964名(当期は53名)を数えた。
また平成23年に第1回の抽選償還を実施して以降、12年間で合計2億8800万円(291名)の返還を実行、現会員数は1810名(うち正会員数1350名)と安定水準にあるとしている。

当期での来場者数は3万6177名(前年3万7253名)、総売上高4億113・8万円(3億9874万円)、営業利益8107・5万円(7696・3万円)となった。今期は民事再生法の適用申立て時に債権者に約束した志摩ヨットハーバーの売却および奈良柳生CCとの貸借整理等を実施し、箕面GCとしては処理負担は大きかったが、これで箕面GC単体の経営体制が整ったという。
当期の施設改良は6番グリーンから7番ティーへの登坂100m高低差18mのカート道の切り替えを実施。今後はバックティー横に乗用カートが停止する(舗装完了後供用)。また9番グリーンが経年縮小したため、本来の面積に戻す工事として、3番、7番に従前より40ヤード手前にシニアティーを増設する工事も開始したという。

今後ともカート路舗装化などハード・ソフト面の充実を図り、役職員一同、大都市近郊型ゴルフ場として、より一層愛されるゴルフ場と評価いただけることを目指し、堅固な経営を遂行致す所存ですと表明している。
なお、同会報では今年1~5月で見ると箕面GCの来場者数は1万4123名で前年比199名の減少とし、昨年5月にコロナが感染症法上5類に移行された後、減少傾向にあるとして会員に来場や紹介を呼び掛けている。

ゴルフ特信」第7116号より一部抜粋

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