2024.12.10
2024/12/10 ㈱平和の第1四半期決算、売上高1・8%増で増収増益
パチンコ等の遊技機器メーカーで、ゴルフ事業のパシフィックゴルフマネージメント㈱(PGM、田中耕太郎社長、東京都台東区)が完全子会社にある㈱平和(嶺井勝也社長、同)は8月8日に、2025年3月期第1四半期決算(2024年4月~24年6月)の連結業績を発表した。
同期の売上高は355億86百万円(前年同期比1・8%増)で、営業利益86億54百万円(15・5%増)、経常利益87億25百万円(17・3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益56億28百万円(13・8%増)と増収増益となった。
セグメント別は、遊技機業界ではパチスロ機が前年を上回る稼働を維持している一方、パチンコ機は新しいゲーム性である「ラッキートリガー」を搭載したパチンコ機の販売開始に伴い、市場回復の兆しが見えてきた段階とし、売上高86億08百万円(前期比7・5%減)、営業利益22億72百万円(49・6%増)と減収、増益となった。
一方、ゴルフ事業ではゴールデンウィークの天候不順や台風の影響を受けたものの、土日は比較的天候が安定していたこと、例年に比べ梅雨入りが遅かったことなどによりプレーの需要は堅調に推移。売上高269億78百万円(前期比5・2%増)、営業利益70億82百万円(6・4%増)と増収増益となった。競合他社との差別化を一段と図るために「Cool Cart」(送風機付ゴルフカート)を4000台に増強し、またDXによる業務の効率化を目的に、無人芝刈り機の設置台数を増加。さらに幅広いゴルフプレースタイルの提供や猛暑対策として、ナイター営業のゴルフ場の拡充を進めていると報告している。
通期業績は売上高1582億円(前期比16・0%増)で純利益200億円(20・4%増)と収益拡大を見込んでいる。
第1四半期決算資料によると、同期間のゴルフ場来場者数は251・8万人(10・5万人増)で顧客単価は9781円(121円増)。この顧客単価は旺盛な需要に応じた価格設定並びに、収益構造の改善施策となるビジターのロッカー利用の選択制、FWカート乗入の有料化、バッグ割増料金の変更等により上昇。収益は前期取得の武庫ノ台ゴルフコースが貢献、全体の会員関連売上もゴルフ人気を背景に高水準を維持したという。設備投資は沖縄ホテルプロジェクトやクールカート台数増強に伴い増加、4大都市圏でのゴルフ場取得による収益拡大も引き続き掲げている。
また同社では今年2月27日付けで「サステナビリティ委員会」を設置。〝平和グループは、総合レジャーを通じて「豊かな未来」をつくる〟を基本方針とし〝遊技機・ゴルフなどの総合レジャーを通じて、様々な人々の価値観を尊重できる社会の構築に貢献し、もっと楽しめる未来・豊かな未来を創造します〟と掲げた。持続可能な地球環境への貢献、ステークホルダーと共に成長し豊かな未来を創造することを重要目標とし、3Rの追及、脱炭素社会に向けた取組みなどSDGsに該当するテーマを重視している。