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2025.01.19
2025/1/19 矢野経済、23年国内ゴルフ用品市場、前年比0・2%減

㈱矢野経済研究所(水越孝代表取締役社長、東京都中野区)は、今年5月から8月にかけてゴルフ用品市場に関する調査を実施し、2023年の市場結果、2024年の市場予測の概要を先ごろ発表した。
それによると、2023年の国内ゴルフ用品市場規模(メーカー売上高ベース)は、前年を僅かながら下回る前年比0・2%減の3087億2000万円となったとしている。
製品セグメント別では、ゴルフクラブが数量2・6%減、金額0・4%減(ウッド=数量6・7%減、金額6・3%減、ハイブリッド=3・8%減、1・1%増、アイアン=1・5%減、3・5%増、パター=3・2%増、8・8%増)。ゴルフ用品は金額4・0%減(シューズ=数量1・3%減、金額2・2%減、キャディバッグ=13・0%減、8・6%減、その他バッグ、カバー類=金額5・9%減、グローブ=数量4・6%減、金額0・7%増)、ゴルフボールは数量4・1%増、金額10・3%増(ラウンドボール=数量3・2%増、金額10・3%増、レンジボール=6・7%増、9・7%増)、ゴルフウエアは金額0・0%増、その他ゴルフ用品は金額6・2%減。数量、金額ともに前年を上回ったのは、パター、ゴルフボールのラウンドボールとレンジボールのみだった。

ゴルフ用品市場は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年に前年比12・8%減の2314億2000万円と大きく減少。その後、コロナ禍でゴルフが屋外型アクティビティとして注目が集まり、21年に19・3%増の2760億円と回復し、22年も12・0%増加し3092億円と3千億円を超えるまで成長を遂げた。23年は3年振りの減少で、「コロナバブル」のピークを超えてマイナスに転じ始めた〝起点の年〟ながら、19年の同市場規模2653億3000万円と比較すると19年比16・4%増と金額規模では未だ高水準を維持し、商品カテゴリー別でも2桁台のプラスと、「『コロナバブル』の〝余韻〟はまだ影響を市場に与え続けていると表現することが出来る」(矢野経済研究所)としている。
一方、今年(2024年)のゴルフ用品市場規模は、前年比0・8%増の3112億5000万円と予測している。商品カテゴリー別にみると、「数量減、金額プラスないし横ばい」のカテゴリーが多い。円安による原材料費高騰の影響や、新製品開発のコスト上昇といった事情を勘案すると「商品単価上昇(値上げ)による市場規模の高止まりは違和感のない予測と言える」と、同社では展望している。
同調査の詳細は『2024年版ゴルフ産業白書』(A4版505ページ、税込19万8000円)まで。

関連記事:2024/9/28 矢野経済、24年ゴルフ用品市場規模を前年比3%増と予測

「ゴルフ特信」第7136号より一部抜粋

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