2025.04.09
2025/4/9 平和が巨大ゴルフ場保有グループに、業界に新たな局面
アコーディア・ゴルフを取り込んでPGMと合わせ世界一規模のゴルフ場保有会社となる平和グループは、女性や若者への訴求にも積極的で、経営効率面では同一地域の個別ゴルフ場では太刀打ちが難しい。ただ稼働率向上はナイター施設を増やしても限度があり、またカジュアル一辺倒の低料金のままでゴルフ場を増やすとも思えない。都心部のゴルフ場は限られた数しかないので優位性は保てるが、これら大手グループとの同一地域やより遠方のゴルフ場はより競争が厳しくなり、地域密着を図るか、提携やインバウンドによる差別化を行う必要があろう。
ゴルフ場は原材料・物価高、人件費の増大、それに人手不足と課題だらけではあるが、働く人の充足感や幸福度を高め、より職場仲間を増やすには職場環境の改善を行う必要があり、今流行りのAIやロボットによる技術革新、それにコンサルタントや提携を模索しての新たな構築が必要だ。
平和に限らず、ホンダと日産自動車、三菱自動車など日本を代表する大企業の統合交渉も増えており、厳しい条件の中でも新しい企業体や働き方を模索する必要がある。
24年は民事再生などゴルフ場の法的整理件数は2件2コースだけだったが、人手不足や後継者難、それに預託金償還問題で国内系だけでなく、韓国、中国など海外などからのM&Aに応じるケースも増えてきそうだ。
また女性や若者をコースにデビューする流れを確かなものにするために、都心部で急増しているインドア施設、インストラクターとの提携を増やしたい。25年はシミュレーション機械などを使ったインドアの大会も増えてくるのは間違いなく、カラオケやボウリングを楽しむような手軽さで、しかも新しいエンターテイメント性、ゲーム性を追加して、職場の仲間を増やすようにゴルファーとの関係性を高めたいところだ。
韓国ではインドアのシミュレーションゴルフが21世紀に入って低料金でゴルフに触れ、ゲームができるとゴルフ人口の底上げに貢献してきた。アメリカでのトップゴルフはエンターテイメント性を加えて、人気を拡大している。オフザグリーンの人口として、ゴルフ人口に加えている位で、ゴルファー予備軍や初心者、女性などの利用者が継続できるゲーム性やコミュニティを確立していきたいところだ。
ゲーム性を高めたり、仕事の効率化を図るためには、高度な技術やスキル、アイデアの習得はAIで、また体力の入る作業はロボットを操作して問題解決できるよう、そうしたIT関係の基本的スキルを高めるとともに、職場内でそれを理解し、活用する仕組みを作る必要がある。
25年の主な国内イベントは、2025大阪・関西万博が4月13日から10月13日まで大阪の人工島・夢洲で184日間にわたり開催。9月13日から21日まで東京で世界陸上が開かれる。また東京2025デフリンピックが11月15日から11月26日までの12日間開かれ、若洲ゴルフリンクスにてゴルフ競技が開かれる。
ゴルフ関係のイベントとしては長野の軽井沢で7月12~16日に第15回国際芝草研究会議が開かれる予定で30カ国、500名の参加が見込まれる。
インバウンド需要が益々高まりそうだ。それに新しく始まるツアーやイベントでの活性化にも期待したい。