2025.04.26
2025/4/26 2024年訪日外客数、3686・99万人で過去最多
日本政府観光局(JNTO)は1月15日に、2024年12月及び24年1年間の訪日外客数を発表した。
12月の訪日外客数推計値は前年同月比で27・6%増の348万9800人、2019年比では38・1%増となり、過去最高であった24年10月の331万2193人を上回り、単月過去最高を記録した。スクールホリデーのほかクリスマス・年末年始に合わせた旅行需要の高まりが多くの市場で見られ、1964年の統計開始以来、初めて単月として340万人を突破したという。
また24年1年間の訪日外客数は3686万9900人で、前年比では47・1%増、2019年比では15・6%増と、過去最高であった19年の3188万2049人を約500万人上回り、年間過去最高を更新した(23市場のうち計20市場が年間の累計で過去最高を記録)。
12月の国・地域別では韓国が10・8%増の86万7400人(19年同月比249・8%増)でトップ、以下、中国が93・4%増の60万4200人(14・9%減)、台湾が23・0%増の49万1200人(41・0%増)、香港が13・7%増の28万5600人(14・4%増)、米国が30・2%増の23万8500人(65・1%増)を数えた。24年1~12月では韓国が26・7%増の881万7800人(19年同月比57・9%増)、中国187・9%増の698万1200人(27・2%減)、台湾43・8%増の604万4400人(23・6%増)、米国33・2%増の272万4600人(58・1%増)と中国の急回復と各国の大幅増加が目立った。
一方、出国日本人数は12月が前年同月比25・2%増の118万7200人となったが、19年同月比では30・7%減にとどまった。24年1年間の出国日本人数は35・2%増の1300万7300人で、19年比では35・2%減となっている。
一方、観光庁のインバウンド消費動向調査(旧・訪日外国人消費動向調査、1月15日発表)によると、1~12月暦年の訪日外国人旅行消費額は8兆1395億円で前年同期比53・4%増、2019年同期比でも69・1%増と推計された。訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出は22万7千円(23年比6・8%増、19年比43・3%増)となった。
国籍・地域別では、中国が1兆7335億円(構成比21・3%)で最も大きく、台湾1兆936億円(13・4%)、韓国9632億円(11・8%)、米国9021億円(11・1%)、香港6584億円(8・1%)となった。
訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出は22万7千円(23年比6・8%増、19年比43・3%増)と推計された。国籍・地域別にみると、英国が(38万3千円)で最も高く、次いでオーストラリア(38万2千円)スペイン(37万円)の順で高くなっている。韓国は10万9千円、中国27万8千円、シンガポール29万2千円、香港24万8千円であった。
また、観光庁が発表したインバウンド消費動向調査(旧・訪日外国人消費動向調査)では、24年10~12月期のアンケートに回答した訪日客のうち60人(前年同期49人)が「ゴルフ場・スポーツ施設利用料」で消費したと回答。国・地域別で多いのは米国11人(7人)と最も多く、ドイツ10人(0人)、韓国6人(6人)、香港6人(2人)の順となり、米国やドイツの伸びが目立った。24年の第1四半期から第4四半期トータルでのアンケートでは、米国が前年比130・4%増の53人(23年は23人)で1位となり、韓国は前年比11・1%増も50人(45人)にとどまり2位に後退、3位はドイツ17人(6人)、4位は香港16人(13人)となった。
第4四半期の「ゴルフ場・スポーツ施設利用料」支出単価平均は1万2507円(3万1858円)と伸び悩んだが、これは裾野が広がった影響とみられる。24年の年間支出単価平均はやはり中国が1位で8万7591円。
インバウンドゴルファーは、これまで近隣国の韓国や台湾、香港、中国からのツアー客が中心で短期滞在型が主流であったが、長期滞在で個人旅行の多い欧米のゴルファーが増えていることで、ネット等を通じた直接予約も増えていると予想される。25年は4月13日から10月13日までの長期にわたり大阪・関西万博が開かれ、東京では9月13日から21日まで世界陸上競技選手権大会が開催されるなどインバウンド客がさらに増えると予想されている。
静岡県では富士山とゴルフを掛け合わせたゴルフツアーを中国客向けに誘致したり、今年5月には台湾富裕層向けに50万円のゴルフツアー実施を決めた話題も上がっており、インバウンド客のアクティビティとしてゴルフへの注目が高まりそうだ。