2019.04.19
2019/4/19 全米ゴルフ協会、東京・新宿でイノベーションシンポジウム
全米ゴルフ協会(USGA)の第5回目となるイノベーションシンポジウムが3月12~13日に東京都新宿区のヒルトン東京で開催された。シスコ社が協賛し、日本国内の他、USGAや豪、香港、台湾、中国など10カ国から集まったゴルフ連盟、施設管理者、ゴルフコース設計、学界、民間産業から複数のスピーカーが登壇し、ゴルフ産業の現状を確認し、未来を探るシンポジウムで、国内外から200人以上が集まり、国際色豊かな大会となった。
12日のオープニングでは、公益財団法人・日本ゴルフ協会(JGA)会長の竹田恆正氏が「シンポジウム開催地に選ばれて光栄です。来年の東京五輪など海外から日本のゴルフ場が注目されます。日本のゴルフ場が素晴らしいと言ってもらえるようにならなければならない」と挨拶し、シンポジウムが開幕した。
次にUSGA最高経営責任者(CEO)のマイク・デイビス氏が登壇し「世界中の都市でゴルフ場の経営が難しくなっている」として、世界中のゴルフ産業の基盤を強化するためのアイディアを共有して欲しいと話した。
12日のシンポジウムは「日本のゴルフ施設の寸評」、「ゴルフの国際モデル」、「イノベーションへの投資」のセクションがあり、12日午後8時からは「ゴルフと東京2020オリンピック競技大会についての対談」としてゴルフキャスターの戸張捷氏をモデレーターとしてプロゴルファーで東京オリンピックゴルフ日本代表ヘッドコーチの丸山茂樹氏、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の室伏広治氏が対談し、室伏氏は「ゴルフ競技の盛り上がりでゴルフ人口は倍増できる。組織としてバックアップしたい」と話し、五輪の盛り上げで意見が一致した。
2日目の13日はゴルファー体験からゴルフ参加へ、アーバン・ゴルフなどのセクションが続いた。
注目のセクションについては別途取り上げるが、基本は2年前のバンクーバー(カナダ)大会で発表したUSGAの「チャレンジステートメント」(臨海資源の消費を25%減少し、ゴルファーの満足度を20%高める)でUSGAのランド・ジュリス氏(パブリックサービス・シニアマネージングディレクター)は種の起源で知られるダーウィンの言葉を借りて「変化にチャレンジして欲しい」と提案するなど各スピーカーが次のゴルフ産業のあり方を探った。
USGAのマイク・デイビスCEOは、ゴルファーの高齢化は世界共通の課題としたが「それぞれの答えは各国にある」として調査やトライを促したのが印象的だった。