2019.07.11
2019/7/11 H30年度ゴルフ場売買価格、前年度比較で30%アップ
平成30年度(30年4月~31年3月)に、ゴルフ場の価格(経営株売買額、事業譲渡額、法的整理でのスポンサー拠出額、競売等価額、不動産鑑定価額、売却希望価額、簿価等含む)が判明・推定できた国内のゴルフ場は26コースにのぼり、その1コースの単純平均や売買成立の平均価格が大きく跳ね上がったことが本紙の調べでわかった。
売買の成立・不成立にかかわらず、価格が判明した26コースの平均は8億4731万円で、前年度(10コース)の6億9714万円と比較すると、1億5017万円、率にして22%のアップとなった。その内、売買が成立した21コースの1コース平均価格は9億4731万円で、前年度(7コース)の7億5571万円と比較すると1億9160万円、率にして30%のアップとなった。
アコーディア・ゴルフを傘下に持つMBKパートナーズグループによるOGM39コースの買収など大型契約があった一方で、負債を引き継いだ備忘価格とみられる株式譲渡もあり、これらは集計に含んでいないが、OGMの1コース当たりの単価は都市圏並みと見られており、これを含めばさらに平均単価が上がったと見られる。
推計できた売買単価の最高額は静岡県の18ホールゴルフ場で推定30億円。また売買価格帯で成立した21コースを分けると、20億円以上5コース、10~20億円未満2コース、5~10億円7コース、5億円未満7コースとなった。
これら売買が活発だったのは昨年は株価や企業の業績が好調で、資金を調達しやすかったと言われる。名古屋の金融グループは4コースの株式を担保に13億5千円の質権設定し、買収資金をソーシャルレンディングで調達した。今年度、それら4コースは新オーナーに交代した。
アコーディア・ゴルフ-NXのMBKパートナーズ、それに平和・PGMグループも都市圏のゴルフ場取得に積極的。また太平洋クラブも千葉県のゴルフ場取得で、前年度の最高額を上回った売買額を提示した模様だ。
なお、売買事例の一覧は7月中に一季出版㈱から発行予定の「2019年ゴルフ場企業グループ&系列」(定価5000円=税別)に収録する。