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2019.07.15
2019/7/15 平成30年の労災事故、死亡事故減も延べ発生件数は増加

日本ゴルフ場支配人会連合会(田村和男会長、東京都台東区、℡3851・8405)は、平成30年(1月1日~12月31日)に東日本及び西日本支配人会加盟クラブ(西日本は一部非加盟クラブ含む)で発生した労働災害の実態を調査し、先ごろ調査結果をまとめた。

同調査は、静岡県を除く全国46都道府県1729クラブ(前年比4クラブ増、0・23%増)が協力している。これらクラブの過去1年間の延べ労災件数は1103件にのぼり、前年に比べ123件増、12・55%増と大幅に増加している。

労災件数は、平成28年に1000件を割る972件と大きく改善されたものの、29年は微増し980件、そして30年に3年振りの1000件超となってしまった。30年の件数は、22年(1107件)レベルとなっている。
労災件数を東西に分けると、東日本(869クラブ=前年比5クラブ減)が523件で前年比64件増、13・94%増、西日本(860クラブ=同9クラブ増)が580件で前年比59件増、11・32%増と、東西ともに前年よりも悪化している。

1クラブ当たりの災害件数は0・64件となり、前年に比べ0・07件の増加。東西別では、東日本0・60件(前年比0・07件増)、西日本0・67件(同0・06件増)だった。

労災の内容をみると、重大事故については「死亡」が大阪府、兵庫県、鹿児島県で各1件、計3件発生した。前年に比べ東日本での発生がゼロとなったが、西日本では前年と同じ発生件数となっている。また「永久労働不能(障害等級1~3級)」はゼロ件(前年1件)だが、「永久一部労働不能(同4~14級)」は3件(前年1件)発生している。

職業別件数では、「キャディ」が552件(前年比53件増)と最も多く、以下、「コース管理」305件(54件増)、「その他各部署」201件(22件増)の順で、いずれも前年を上回っている。
原因別件数では、滑り・ふみ外し・転倒転落等に起因する「行動」が683件(90件増)、カート・コース管理機械車輌等に起因する「機械」及び「その他」が各152件(機械7件増、その他19件増)、「打球」が80件(7件)となり、「行動」が発生件数、前年比較とも圧倒的に多かった。

一方、都道府県別の労災状況については、「前年より増加」したのが24都道府県(=東10、西14、前年18府県)、「前年と変わらず」が5県(=東2県、西3県、前年8道県)、「前年より減少」が17県(=東5県、西12県、前年20都府県)となった。前年に比べ増加にシフトした形だが、中でも北海道(24件増)と愛知県(21件増)では目立って労災事故が発生している。それに対し山形県では4年連続で労災事故ゼロ件となった。前年まで2年連続ゼロ件だった青森県は、30年にキャディの行動による労災事故が1件発生している。

なお、西日本支配人会では平成27年から、総従業員のうち業務委託及び派遣の労働者について「労災適応非従業員」(6668人、前年比613人増)として労災実態がわかるようにまとめている。平成30年の労災適応非従業員の労災件数は13件(20件)にのぼった。重大事故は「死亡」が1件(2件)、「永久労働不能」がゼロ件(ゼロ件)、「永久一部労働不能」がゼロ件(ゼロ件)。職種別では「コース管理」が9件(9件)、「キャディ」が4件(3件)、「レストラン」がゼロ件(4件)、「その他各部署」がゼロ件(4件)。原因別では「行動」が9件(9件)、「機械」が5件(5件)、「打球」が1件(ゼロ件)、「その他」が1件(3件)、「通勤」がゼロ件(1件)となっている。

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※「ゴルフ特信」第6390号より一部抜粋

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