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2019.08.10
2019/8/10 東日本ゴルフ場支配人会、ビニール袋廃止を意思表明

東日本ゴルフ場支配人会連合会は、7月16日に常任理事会の後、総務税務委員会を開いた。
当日の議題は、①インバウンド(外国人ゴルファー)受入準備、②人手不足、③ゴルフ場におけるランドリーバッグについての検討--で、國武(くにたけ)正史委員長(伊香保国際CC)は、6月28、29日に大阪で開かれたG20で海洋プラスチックごみを減らすことが取り上げられたことで、ゴルフ界も取り組むべきと挨拶し、最後には出席委員(支配人)全員がプラごみを廃止する意思表明を行い、早い地域では来年4月の実施を目指すことを確認した。

①インバウンド受入準備については、タイ国際航空の杉岡茂則日本地区旅客販売企画本部長が「インバウンドゴルファー獲得に向けて」と題し、アジア専門のゴルフオペレーターであるゴルフアジアン(タイ、登録会員数16万人)が、手配・送迎担当で日本地区セールスオフィスとなった㈱グリーンヒルズ(北岡利昭代表)と組んで、今年から日本への送客を目指すこと、さらにタイや日本でのゴルフツーリズムの動向やその課題等を紹介した。次にゴルフダイジェスト社の担当者が上記2社と今年4月に業務提携し、海外のバイヤーやゴルファー向けにゴルフアジアンやジェイメッセージ㈱が運営する「japangolf.jp」での英語でのゴルフ場紹介、予約代行等のプロモーションを提案した。
 ②人手不足については、「求人しても集まらない。ネット求人では応募が2件あったが面接に来なかった」、「一人3役のマルチタスクで対応している」、「ナビや自動精算機の導入で人手不足に対応しているコースが増えた。当コースも1台は導入したい」、「キャディ募集で困っているが応募がない。この間、10年ぶりに新人が入って新聞に載った」、「時給を高くして求人したいが、今の従業員も対応しなければならず、困っている」などどの地区でも困っている様子。その中で、東北地区で行われているボランティアワーク(目土等の作業手伝いでプレー代割引等)が非常に助かっているとの報告があった。また「東京都は今年最低賃金が1020円になりそうです。現従業員をどうしたら良いか」と最低賃金の話題となると、「880円で求人をかけるため830円の従業員を880円に、3年目以上を900円以上に引き上げた」、「栃木県も950円以上じゃないと集まらない」と時給が高騰していると報告があり、「群馬県では日系ブラジル4世の紹介業者から話があったが交通費込み時給1500円だったので反応したゴルフ場はなかった。それほどは困っていないのかな」という感想や、長野県では専門学校の留学生をアルバイトで週末に働いてもらうケースが紹介された。

最後に③ゴルフ場におけるランドリーバッグについては、プリンス系の川奈ホテル等が今年6月1日から海洋プラスチックごみ対策として、ビニール袋の提供をやめ、お客にランドリーバッグを持参するよう呼び掛けたこと等を紹介。委員長も「プラスチックごみはいずれ問題になるもの。時期は各地区に委ねますが、ビニール袋の提供を止めましょう」と呼び掛け、参加委員全員の挙手で、東日本のゴルフ場支配人会として〝意思表明〟することを確認した。
なお、第1回常任理事会の模様を紹介したが、出席者から女性対策の報告に関し、資生堂が昨年末で業務用化粧品から撤退し、業務用が品不足で困っているとの報告があった。市販用ではコスト高となるためだが、他の委員は別のメーカーから調達しているコースが多いようだった。

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※「ゴルフ特信」第6399号より一部抜粋

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