2019.10.14
2019/10/14 景気判断8月、現状DI値悪化、先行きやや持ち直す
内閣府が行っている『景気ウォッチャー調査』の令和元年8月調査が9日に公表された。前月に続き、現状判断、先行き判断のDI値が標準の50を大幅に下回る30台で推移し、低調ムードが払拭できない状況となっている。
同調査結果によると、北海道から沖縄までの全12地域で『現状判断』(5段階評価)に回答したゴルフ場関係者は、6地域(7月5地域)の計8人(7人)で、最高評価の〝良くなっている〟は0人(0人)、〝やや良くなっている〟0人(1人)、〝変わらない〟4人(2人)、〝やや悪くなっている〟3人(3人)、〝悪くなっている〟1人(1人)という結果になった。
独自にDI値を算出すると8月は34・4で、前月に比べ1・3ポイント(以下、P)の下落。
8月は猛暑やお盆時期の台風などが来場者に影響しており、「前年に比較して猛暑日は少ないが、天候不良で来場者が減っている。日本の気候は亜熱帯化してきているように感じる」(南関東地域、従業員、やや悪くなっている)、「入場者数は前年同期よりかなり少なくなっている」(東海地域、支配人、変わらない)、「予約は、ほぼ前年並みを維持しながらも、7月に引き続き8月も前年より降水量、降水日が多くキャンセルが相次いでいる」(九州地域、従業員、やや悪くなっている)などと厳しい回答が目立った。その一方で「おおむね順調な来場数で、計画3700名のところ、実績見込みは3638名である」(北関東地域、総務担当、やや悪くなっている)、「悪天候の日もあったが、前年と変わらない来場者は確保できている」(甲信越地域、経営者、変わらない)と前年並みの実績を確保できたとの回答もあったが、前年を上回った地域はなかった。
一方、『先行き判断』は6地域(7月5地域)の計9人(7人)が回答。それによると〝良くなる〟0人(0人)、〝やや良くなる〟0人(0人)、〝変わらない〟4人(3人)、〝やや悪くなる〟5人(3人)、〝悪くなる〟0人(1人)となっている。
この結果、先行きのDI値は38・9となり、前月に比べ6・8P上昇した。
過去最低値となった7月に比べると、8月は数値上大きく改善した。もっとも判断理由をみると、ほとんどの地域で10月からの消費税増税が来場者に与える影響を懸念している。また、中国、九州地域では、日韓関係の悪化によって韓国からの来場客減がさらに進むとみており、九州地域の従業員は「県内や県外への営業を強化し、落ち込みを縮小させるよう考えている」(やや悪くなる)と回答している。
ちなみに、業種全般の8月のDI値(原数値)をみると、現状判断が前月比0・9P上昇の42・6、先行き判断が前月比4・8P下落の39・1という結果だった。先行き判断は過去半年の中で最も低い数値で、ゴルフ場だけでなくどの業種も消費税増税が景気に与える影響を懸念している。