一季出版株式会社

2019.12.30
2019/12/30 5G環境でゴルフ場経営改善、プレースピードアップ

NTTコミュニケーションズ㈱と、㈱NTTドコモ、㈱ミライト、富士通㈱、㈱長野京急カントリークラブは、ゴルフ場経営改善の実現に向けた実証実験を長野京急CCで11月11日から15日まで共同で実施したと発表した。
長野京急CCの1番ホールに28ギガヘルツ帯の5G通信エリアを構築し、ゴルフのプレーヤーのショット映像を弾道分析することで落下地点を予測し、その結果をプレーヤーのタブレットや次世代ディスプレイカード(ソニーとヤマハで開発したカート)に「落下地点予測」を表示。また、ティーショットの映像を4K360度カメラで撮影し、高精細な映像を5G端末などにライブ配信する「ライブ映像伝送」の試験も実施した。

複数基地局設置、複数端末を接続した環境で5G端末を搭載した次世代ディスプレイカートを移動させる中で平均1G(ギガ)bpsを超える通信にも成功し、ボールの落下地点を利用者にスムーズに示し、他のコンペメンバーともリアルタイムに互いのプレー状況が確認できるなど、新たな体験を提供したという。
発表では実証実験を通して、ゴルフ場でのプレーと最先端のICTである5Gを融合させることで、ゴルフ場の経営改善課題であるプレー回転率やユーザビリティの向上を解決し、利用者の満足度向上や利用機会の創出を目指すという。さらに、今までにないエンターテインメント体験を得られることで、県内外からの利用者の増加など、地方創生に貢献するとしている。
長野京急CCのキャディマスターは、「来年も引き続き実証実験を続ける。いつから実用化とはいえないが、若い人がこれを機会に興味を持ってゴルフを始めてもらいたい」と話している。

NTTドコモでは5G通信を来年春以降順次サービス開始予定で、㈱NTTドコモCS長野支店によると同CCなど5G通信を利用する地域から優先的に整備する考えという。また1秒を待たずボールの位置がわかるとして、1組で1分はプレー時間が短くなる実証データがとれたとしており、通常7~8分間隔を5分に短くして多くのプレーヤーがプレーすることが可能と判断したという。加えて、同GCは話題性やエンタメ性から現在2割の県外客を増やす狙いがあり、経営改善につながる期待をかけているとしている。

関連記事:2019/4/28 フジテレビやドコモ等で新体感ゴルフラウンドシステム

※「ゴルフ特信」第6446号より一部抜粋

過去のお知らせ一覧はこちら