2020.10.26
2020/10/26 2019年ゴルフ人口、13・4%減の580万人に
公益財団法人・日本生産性本部(東京都千代田区)の余暇創研は8月24日に「レジャー白書2020」(9月30日発行予定)の概要を発表した。余暇活動調査は2020年1~2月に全国15~79歳の男女を対象にインターネット調査(有効回収数3539人)で行った。
発表によると、「レジャー白書2020」の主なポイントしては日本人の余暇活動の現状として、①9年連続で参加人口の首位となった「国内観光旅行」(5400万人)をはじめ、上位種目はほぼ同程度となった。「外食」、「ウォーキング」などが前年より参加人口が増加。「カラオケ」、「宝くじ」、「音楽会、コンサート」、「テレビゲーム(家庭での)」などが順位を上げた。
2019年の余暇市場は72兆2940億円で前年比0・6%増とわずかだがプラス(2年連続増)となった。インバウンド効果により観光・行楽が引き続き伸びた他、4部門すべてでプラスとなったという。市場規模の突出して大きいパチンコ・パチスロを除くと前年比2・2%増となり、これは7年連続増としている。
なお、「レジャー白書2020」は2019年の余暇活動をまとめたものだが、新型コロナウイルス感染症によりレジャー産業を取り巻く環境が大きく変化したことから、2020年に入ってから緊急事態宣言が解除された5月までのコロナ禍の影響と今後の課題について、巻頭で特集したという。桜美林大学ビジネスマネジメント学群の山口有次教授は、withコロナにおけるレジャーを「安」・「近」・「単」の要素と、「ステイホーム」・「情報ネットワーク」・「GO TOトラベル」の視点が複合した表で説明、コロナ禍でも増加率が高かった有料動画配信と電子出版や、ボートレースなど公営ギャンブルは2019年も好調だったという。同教授によると2020年の余暇関連市場の予測は売上等と同規模で「7割方」に減る見込みとしている。
一方、ゴルフ関係では19年のゴルフ参加率は5・8%でゴルフ人口は580万人となり、前年比では参加率で0・9ポイント、人口で90万人の大幅減となった。このゴルフ人口は16年に前年比27・6%減の550万人となり業界を震撼させたが、17年670万人、18年と670万人と続き業界も安堵したが再び500万人台となり、3年前に感じた先行きの不透明感が再び台頭しそうだ。
またゴルフコースでのプレー回数は前年比0・9回減の13・4回、年費用は300円増、0・2%増の14万3600円となり、消費税増もあり費用増に繋がったものと見られるが、人口・回数とも減っている。
ゴルフ練習場の参加率は前年比1・1ポイント減の5・5%となり、ゴルフ練習場人口は110万人減、16・7%減の550万人となった。このゴルフ練習場人口は記録に残るところでは最少となるようだ。
ゴルフ関連の市場規模はレジャー白書発行まで公表しておらず、ゴルフ場は3・3%増、ゴルフ用品は0・3%増、ゴルフ練習場はマイナスと増減だけ発表された。ただしゴルフ(練習場)は前年より回数が3・6回増、費用で3200円増と回数、費用が前年を上回った主な種目の一覧に入った。世代別動向など詳細については、レジャー白書発行後に紹介する。
ちなみに、スポーツ庁の2019年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(18~79歳の男女2万件調査、本紙6485号既報)での「ゴルフ(コースでのラウンド)」参加率は0・3P減の7・1%で人口は665万人程度と想定されており、低下傾向は続いている。