2021.01.10
2021/1/10 PGM、アコーディア系から石岡GCなど4コース取得
パシフィックゴルフマネージメント㈱(田中耕太郎代表取締役社長、東京都台東区東上野、PGM)は10月30日、アコーディア・ネクストゴルフ(ANX)グループが所有・運営する4ゴルフ場を取得することで合意したと発表した。
㈱アコーディアAH02 (田代祐子社長、東京都品川区)が所有する石岡ゴルフ倶楽部(18ホール、茨城県小美玉市)、南市原ゴルフクラブ(同、旧・天ケ代GC、千葉県市原市)の事業を会社分割により承継して新設されるゴルフプロパティーズ1㈱(GP1)の全株式を譲り受ける。
また、ネクスト・ゴルフ・マネジメント㈱(望月智洋社長COO、東京都品川区、NX)が所有する武蔵ゴルフクラブ(同、旧・武蔵OGMGC、埼玉県比企郡鳩山町)、きみさらずゴルフリンクス(同、千葉県木更津市)の事業を会社分割により承継して新設されるゴルフプロパティーズ2㈱(GP2)の全株式を譲り受ける。
これら株式譲渡契約を10月30日付で締結。PGMはこれら4ゴルフ場を取得し、今年12月にPGMグループにて運営を開始する予定としている。10月30日現在の運営コース数は141ゴルフ場(18H換算173コース、保有は140ゴルフ場、内1ゴルフ場はリース運営)としている。
石岡GCはジャック・ニクラウス氏の設計で、過去に男子ツアーが開かれたことでも知られ、練習環境はツアープロからも評価が高いコース。南市原GCは開場当時〝天に最も近い清い台地〟という意味で「天ケ代ゴルフ倶楽部」と名付けられ豊かな緑と水に囲まれたコース(小林光昭氏設計)。武蔵GCは安田幸吉氏と川村四郎氏のコース設計で高低差は10メートルに満たない巧妙な設計のハイグレードなゴルフ場。きみさらずGLは、鬼才と呼ばれるピート・ダイ氏が日本で初めて設計したコースなどと紹介している。
東証一部上場の㈱平和(嶺井勝也社長、東京都台東区)は同日、子会社であるPGMの株式譲渡契約の締結を発表。ゴルフ事業において、事業拡大のため積極的にゴルフ場の買収を行っていると説明し、PGMは12月1日設立予定の2社のそれぞれ200株(資本金5000万円)を取得し連結子会社化する。新設2社対象の業績は2020年3月期でGP1が売上高14億22百万円(前期14億09百万円)、GP2が14億85百万円(15億72百万円)。
相手先の概要はAH02(資本金1000万円、アコーディア・ゴルフ100%子会社)が純資産13億99百万円、総資産504億34百万円、NX(資本金5000万円、㈱Geeen Golf Management 100%子会社)が純資産289億81百万円、総資産774億33百万円と開示した。
今回の取引成立に関して両グループ広報担当者に質問したところ、以前より友好的な交流を続けており、様々な情報交換をしている関係と説明、今回はPGM側から立地・グレード等の観点から、ポテンシャルを高く評価している今回の4ゴルフ場の取得を打診し、相対で合意に達したという。会社分割での継承のため会員や預託金は継承となる。ANXグループが提供していたサービスは利用できないケースも出てくるが、その代わりPGMグループのサービス(P-CAP)が受けられるようになるという。
株式取得価額は「相手先との合意により非公表」としたが、平和での発表資料によるとGP1、2とも連結純資産の3%未満であるとの説明が入っている。2020年6月末の㈱平和の連結純資産は2230億38百万円で、3%では66億円ほどとなり、少なくとも1コース当たり33億円には届かない計算となる。
㈱アコーディア・ゴルフでは、9月末にシンガポールのビジネストラストに移していた88ゴルフ場を100%傘下としたばかり。ANXの広報担当者は「今後、平和/PGM社にゴルフ場を売却する予定はなく、引き続き当社グループとしては積極的に買収を進めて行く予定です」と拡大路線を続けることを表明している。9月末で保有173コース、運営176コースだった。