2021.03.05
2021/3/5 11月動態統計、練習場売上高2カ月連続2桁増加示す
2020年11月の「特定サービス産業動態統計」速報が経済産業省から発表された。
11月のゴルフ場(経済産業局所在の8都道府県のゴルフ場)利用者数は83万9340人で前年同月と比べて3・1%の増加、売上高は83億43百万円で前年同月比4・3%の減少となり、利用者数は2カ月連続の増加、売上高は3カ月連続の減少となった。
利用者数、売上高は新型コロナウイルス拡大の影響により、全国に緊急事態宣言が発令された4月は37・7%減、49・1%減、5月も30・8%減、46・0%減、6月は19・6%減、34・1%減、7月は9・2%減、19・6%減と続き、8月は利用者数10・0%増、売上高は横這いの0・0%まで回復。しかし、9月は8月や前年9月の反動で利用者数6・5%減、売上高に至っては13・9%の大幅減少、10月は利用者数1・7%増、売上高は6・1%減。この結果、1~11月累計では本紙仮集計で売上高が18・5%減と依然厳しいものの、利用者数は9・5%減まで戻った。
11月の内訳は、利用料金収入が平日7・2%減、前年より一日多かった土・日祝日は2・4%増であった。その他売上高では食堂・売店(直営)が12・2%減と依然厳しいものの、キャディフィは3・5%減で抑えられ、前月よりもセルフプレーからキャディ付きに戻っているが、やはりコンペの減少が大きく響いた結果となった。
利用者数は平日で会員6・5%増、非会員4・0%減で、土・日祝日は会員24・6%増、非会員1・0%増となり、会員は驚異的な増加だったが、非会員は低調に推移した。
11月の18ホール換算は、前年同月と営業ホール数が0・8%減少し、利用者数3・9%増、売上高3・5%減。客単価(1人当たり利用額)は9940円となり、前年同月比は7・1%減少した。1日当たりの利用者数は132・5人で前年同月比11・5%増となった。
また、11月のゴルフ練習場は、売上高が27億37百万円で前年同月比11・2%増、利用者数は土・日祝日で13・3%増加し、トータルでは186万4744人で11・3%増となり、これで売上高・利用者数とも5カ月連続の増加と好調が続いている。しかも特需状態であった8月の売上高11・4%増、利用者数12・5%増、10月の売上高12・5%増、利用者数12・6%増に続き、特需状態が続いている。
1~11月の累計を計算すると売上高は1・9%減まで戻り、利用者数は1・5%増となった。年間利用者数は1~10月で0・5%増まで回復し、11月で年間プラスが確実となった。4月に26・3%減、5月に17・5%減があったことを考慮すると驚異的な追い上げとなっている。
11月の対個人サービス業売上高は、結婚式場50・1%減、遊園地・テーマパーク43・8%減、ボウリング場32・4%減、フィットネス26・9%減、パチンコホール19・2%減等となっており、調査10業種の対個人サービスでプラスは11・2%増のゴルフ練習場だけで、突出して賑わっている。対事業所サービスでは10業種中でプラスは3業種だがインターネット付随サービス業が13・4%増で2カ月連続増、物品賃貸(リース)業8・9%増と好転した業種も増えてきている。